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もう我慢できん!ついに水を飲む
日本を出発してから173日目
ただいま13カ国目
エジプトのルクソールにいます


 いやー、暑い。もうどうしようもないくらい暑い。いつも1度寝たら朝まで寝ているのに夜中何度も目が覚めてしまう。

 あまりの暑さに、シャワー室に駆け込み、顔と腕と足に水をかける。そのままベッドに寝転がり、ファンの風を浴びるとしばらくは涼しくなるのだけれど、すぐに乾いて暑くなり、寝ることができない。
 おまけに喉がかわいて仕方ない。さすがに炭酸は喉が渇くので、ミネラルウォーターにフルーツジュースを少量入れて飲んでいたのだけれど、それに使っていたフルーツジュースもなくなってしまった。

 もう我慢できん! 

 キッチンに行って冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取り出すと、そのまま口に運んで一気に喉に流し込んだ。
 学生時代にビールイッキをしていたときのように、喉の途中で止めず、食堂をまっすぐにして水を流し込む。

 ゴクゴクゴク……。ゴクゴクゴク……。ゴクゴクゴク……。
 うーん、美味い! 

 水って美味しかったんだ。水が美味く感じるなんて12〜13年ぶりだ。そしてこれだけの水を飲んだのは何年ぶりだろうか(といっても100ミリリットルくらいだけど)。これは僕にとって事件だった。ついに水を飲んでしまったのだ。サハラ砂漠でも飲まなかったのに……。
 これから水を飲みつづけることは多分ないと思うのだけれど、いい経験をすることができた。

 水を飲んだおかげで喉の渇きはいやされたものの、やはり暑い。仕方ないので服を着たまま頭からシャワーを浴びて全身ビショビショになることで、ようやく寝入ることができた。


 今日は朝から自転車をレンタルしてルクソールの西岸を観光することにした。
 早朝5時起床。昨夜はほとんど眠れなかったのだけれど、昨日の観光で暑さにはこりていたので、まだ暗いうちに宿を出てフェリー乗り場に向かうことにした。
 フェリー乗り場は宿からすぐの場所にあり、自転車ごと乗り込む。料金は往復3ポンド(60円)。ナイル川を10分ほどで渡り終えると、目的地の王家の谷に向かってペダルを漕ぎだした。
 いくらルクソールといえども、朝6時半はそれほど暑くない。久しぶりのチャリンコは爽快だった。
 周りの風景を見ながら、障害物をすり抜けながら、時にエジプシャンに声をかけながら走るのは気持ちがいい。
 ちょっとチャリダー(自転車で旅をしている人)の気持ちがわかった気がした。

 途中、朝日が昇り、観光用の気球がその周囲をかためたときは思わず自転車を止めて見入ってしまった。エジプトの太陽は朝日も夕日もすばらしい。どうしてこんな色をしているんだろう。



 王家の谷に行く途中、「メムノンの巨像」に立ち寄った。新王国時代に作られたこの巨像は道路のすぐそばにあり、なんとタダで見ることができる。「タダより高いものはない」とよく言われるが、それは大きな間違いだ。タダが一番いいに決まっている。
 像自体はかなり痛んでいたけれど、それでもかなり補修工事されているみたいだった。まあ、タダなので文句言えないけれど……。




途中であった少年。たくさんの羊を引き連れていた。

 自転車を飛ばして7時20分には王家の谷に到着した。王家の谷は新王国時代、ファラオ(王)らが盗掘を防ぐためにこの奥深い谷に安住の地を求めたとされている。それでもほとんどの王墓は略奪の憂き目にあっているらしい。それほどのお宝が隠してあったということだろう。
 
 入場券は1枚35ポンド(700円)。王墓は全部で60以上あるらしいが、現在公開されているものはそのうちの十数か所、この一枚で3箇所の王墓を見ることができる。ただ、このなかで一番有名なツタンカーメンの墓だけは料金が別になっており、これがやたら高いので今回は断念することにした。
 僕ら(&ヒロシ君)がまわったのは、ラメセス1世、ラメセス4世、トゥトモセ3世の3つ。どれも細い入り口から地下へ潜っていくのだけれど、それぞれ形も広さも違う。
 中の壁画はなかなかのものだったけれど、そんなに広くないので、1つ見るのに5分とかからない。まあ、こういうものなのだろうけど、ちょっと物足りない気がした。




これが王墓への入り口

 王家の谷には多くの日本人観光客がツアーで参加していた。自転車をこぎながら汚い格好をして観光をしている日本人を目にして、みんないぶかしそうな顔をして無言のまま通り過ぎていく。
 まあ、仕方ない。こちらは金がないのだ。ただ、時間はある。自由もある。現地人ともコミュニケーションがとれる。そう言い聞かせてみたものの、自分もこの旅が終わったら彼らと同じ旅行者になるかもしれない。それはちょっと寂しいなと思った。







 王家の谷はひとつひとつはそれほどでもなかったけれど、いつものように空想を広げていくと、歴代の王様が一箇所にこれだけ集まっているというのは面白かった。いったいどんな王がこの国を治めていたのだろうか。

 観光が終わると、とりあえず空調のきいたビジターセンターにかけこんだ。あまり寝ていないのと、自転車の疲れもあって、2人して長いすに横になり仮眠をとった。これには日本人のみならず他の観光客も目をそむけただろう。疲れているとはいえすみません。


ヒロシ君、熟睡。

 45分くらい寝て起きてみると時計は9時半をさしていた。自転車に乗って次の目的地、ハトシェプト女王葬祭殿に着くころにはすっかり日も昇り、暑さでヘロヘロになっていた。
 日差しが「痛い」。太陽がある方の腕と顔がヒリヒリしてくる。下り坂で風を切っていても暑い。もう嫌だ。王家の谷で仮眠をとったのが裏目に出てしまった。

 ハトシェプト女王葬祭殿についたのは午前10時頃。ここは数年前に観光客を狙った無差別テロが起きた場所だ。エジプト中の他の観光地もそうだけれど、遺跡の内外にはおびただしい数のポリスが警備している。
 セキュリティーを考えると仕方のないことかもしれないけれど、多くのポリスを目にしながら観光するというのはあまり気分のよいものではなかった。
 ハトシェプト女王葬祭殿は建物自体が岩のなかにめりこんでいて、かなり大きなものだった。楽しみにしていた観光地のひとつだったのだけれど、あまりの暑さにもう観光どころではなかった。機械的に建物をまわり、まわりきったら日陰で座り込んでしまった。








 
 ようやく重い腰をあげて動きだしたのが10時40分。疲労困憊になりながらペダルをこぎ、やっとのことで宿に到着したのは12時前だった。そのころの気温は50度近かっただろう。早朝に出発したからまだよかったけれど、これが数時間おくれていたら大変なことになっていた。
 早朝、チャリダーの気持ちが少しわかったと書いたけれど、暑い中好きこのんでチャリンコで移動する気がしれない。彼らは鉄人だ。僕にはとうてい真似できないなと思った。
 
 宿に戻ると2時間くらい昼寝をして、夕方くらいにスークに向かった。今日はひさしぶりに自炊をしてみる。宿で知り合ったN君も一緒に3人で調理し、手作りのパスタと宿に帰る途中に買っておいたスイカを食べる。このときばかりは今日の疲れも忘れ、幸せな気持ちになれた。


スークにいた子供たち







 恒例のシーシャと4つ並べをやったあと、今日も最後の敵、熱帯夜と格闘しながら寝なければならない。ああ、寝るのも憂鬱だ。


 
author:tiger, category:Egypt, 06:54
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ルクソールのチケット事情
日本を出発してから174日目
ただいま13カ国目
エジプトのルクソールにいます


 今日は移動日予定。予定と書いたのは、本当に移動できるかどうか分からないからだ。
 ルクソールについて今日で4日目なのだけれど、昨日までに4回も駅に足を運んでチケットを取りに行った。
 それが、取れない。

 これまでカイロ、アスワンでは普通にとれた列車チケットが、ここルクソールではなかなか取れない。窓口に行くと、「向こう一週間のチケットはすべて完売だ」と言う。
 いやいや、そんなわけないでしょう。
 親切なエジプシャンに一緒に来てもらって交渉し、ツーリストポリスや他の窓口にも行ってもらったのだけれど、「エジプシャンのチケットはあるけど、ツーリストは完売だ」といかにも嫌がらせのようなことを言う。

 チケットを取れないで困っていると、近くにエジプシャンが寄ってきて、「ブラックマーケットで俺が65ポンドでチケットを取ってきてやる」という。
 なんだ、そういうことか。
 これがこの町のやり方らしい。観光が国家収入の1割を占めるエジプトとはいえ、このやり方はないだろう。頭にきたのであくまでブラックマーケットではチケットを買わず、何度も足を運んで、その度に口論していたのだ。

 それも今日がリミットだ。ルクソールでやりたいことは昨日までに全部やった。なんとか今日のチケットを取らなければ本当に移動できなくなってしまう。最悪ブラックマーケットでのチケット入手も考えなければいけない。
 早くこの地を脱出せねば……。別にルクソールが嫌いというわけではないけれど、いいかげんこの暑さにはこりごりだ。

 早朝7時に駅に行き、5度目となるチケット交渉をはじめる。
「今日の便でカイロに行くから2等車のチケットを2枚おくれ」
 さすがに当日までくると空席を残しておくのはもったいないから、チケットを売ってくれるだろうと思っていたのだが、駅職員の答えは、
「23時20分の便のみ、1等車だったら空いている」
 だった。何度も2等車を要求したが、向こうはあくまで譲らないようだ。料金は54ポンド(1080円)。2等車ならたぶん30ポンド(600円)くらいになるはずだったが、もう仕方ない。相棒のヒロシ君と相談して、このチケットを入手することにした。


泊まっていた宿のスタッフ3人衆。この3人とはなかり仲良くなった。

 今日は夜まで時間がたっぷりあったので、スークに買出しに出かけ、その日は宿でのんびりしながら朝昼晩と1日中自炊を楽しむことにした。
 スークの奥のほうにある路上の野菜売りと交渉して安く野菜を仕入れる。
とりあえず、エジプトでは絶対にボってくるので、どこまで仲良くなって、うまく値引きするかが問題だ。
 中には最初から「ハウマッチ?」といってくる輩もいる。お前は大橋巨泉か?(「世界まるごとハウマッチ」参照)というツッコミを入れたくなるが、だいたいエジプトの物価もわかってきていたので、現地料金に近い値段で野菜の入手に成功した。ルクソールでは3日連続になるスイカも、なんと今日は丸1個を2ポンド(40円)で入手することができた。

 宿に戻って、のんびりと自炊を始める。飯を炊き、野菜の下ごしらえをし、その間、「4つ並べ」とシーシャで時間をつぶす。メニューはチャーハン、セビッチェ、キューリの塩漬け、モロヘイヤスープ、それにビールとスイカだ。味もまあまあのものができ、ヒロシ君と2人してご満悦だった。





 自炊は楽しい。現地の料理を外で食べるのもいいけれど、もうそれもやり終えたかんがあったので、ちょうどいい頃合だったかもしれない。

 夜中23時20分。駅に行き、1等車でカイロに向かう。1等車は6人用の個室になっていて、いかにも豪華そうなのだけれど、冷房の効きがよすぎて、震えながら眠りについた。これなら同料金でも2等車のほうがずっとよかった。
 明日からはまたカイロ。沈没宿「サファリ」が僕をまっている。
author:tiger, category:Egypt, 19:24
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4ヶ月半ぶりに旅友と再会
日本を出発してから175日目
ただいま13カ国目
エジプトのカイロにいます


 ルクソールからの列車は朝9時半にカイロに到着した。再び沈没宿「サファリ」に戻る。メンバーの入れ替えは何人かあったものの、サファリは1週間前とまったく同じ雰囲気だった。
 つまり、グダグダ。結局、予想していた通りではあったけど、宿の人間と話をしながらグダグダして、結局なにもせずに夕方になってしまった。

 夕方、メールである旅友から、今「スルタンホテル」に来ているという連絡があったので、同じビルの2階にある「スルタンホテル」に行き、イースター島以来4ヶ月半ぶりとなる再会を果たした。

 彼の名はフーテンの若さん。
 僕と同じく世界一周航空券で旅しているバックパッカーだ。女にモテようと丘サーファーをやっていたが、それでは本当にモテないことがわかり、世界を股にかけたサーファーとなって嫁さんをゲットする腹づもりらしい。
 簡単に言えばエロサーファーなのだが、なぜかまったくチャラチャラしている感じはない(どちらかというと下ネタ路線)。
 イースター島でメルアドの交換をして以来、ことあるごとに旅情報を交換しあっていたのだけれど、ちょうどここカイロで日程が重なり、合流することになったのだ。

 若さんの旅ブログは面白い。これまで見た旅ブログのなかで僕が一番気に入っているのだが、ニカラグアでタクシー強盗にあって暴行を受け、全て盗られて放り出された話や、「おっぱい探検隊」と銘打って、トップレスビーチを探検する話や、日本にいるときに仕事でヘマをして2億円損害をこうむった話など、どれを読んでも面白い。
 みなさんも機会があればぜひ、若さんのブログをご覧あれ。

「おぼろげな記憶 〜黄金の波を探して 世界放浪の旅〜」
 http://blog.livedoor.jp/w10014311/


 若さんの友人Tさん、それにヒロシ君の4人でコシャリ屋に飯を食いにいき、久しぶりに旅話をして盛り上がった。
 若さんは1ヶ月くらい前にフランスで山田とばったり再会したという。そういえばすっかり忘れていたが、山田は今頃なにをやっているのだろう。
 どっかでバッタリ会うというのがいつもの再会のパターンなのだけれど、ここんところまったく音沙汰がない。まあ、生きていればいいのだけれど……。

 若さんとTさんは明日からルクソール方面に移動するという。そのあとダハブにも行くというので、たぶんそこでまた再会できるだろう。
 つかの間の再会だったけれど、楽しい時間が過ごせた。南米のイースター島の次はエジプトのカイロというのも不思議なもんだけど、旅人は世界のどこかでたまたま再会することが多い(まず日本ではありえない。沖縄あたりならひょっとしたらあるかもしれないけれど)。
 だから、「またどっかで会おう」と言って別れても、本当にどこかで合える気がしてしまう。これも旅の醍醐味の1つだと思う。
author:tiger, category:Egypt, 20:07
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スーフィーを観に行く
日本を出発してから176日目
ただいま13カ国目
エジプトのカイロにいます


 今日は午前中に郵便局に行って、日本へ荷物を郵送した。日本に荷物を送るのはこれで4度目。かなり多いと思うけど、今回はシーシャを買ったので、仕方ない。郵送料もこれまで日本に送った国と比べると格段に安く、6キロで191ポンド(3820円)しかかからなかった。

 郵便局の帰りにはバスターミナルに寄って、19日のダハブ行きのバスチケットを入手した。まだ先の話だけれど、沈没宿サファリの居心地がよくて、このままでは本当に沈没してしまいそうだったので、先手を打ってチケットだけ購入しておくことにしたのだ。
 ちなみにヒロシ君はダハブでダイビングのライセンスを取るらしく、一足早く16日にはカイロをたつことになった。僕はもうしばらく沈没宿を楽しもう。
 
 夕方からはサファリのメンバー総勢12人でハンハリーリにスーフィーを観に行った。スーフィーとはエジプトの踊りで、ベリーダンスとはまた違う。
 世界各地でも公演を行っているらしいが、それがなんとここカイロでは無料で観ることができるのだ。これはおいしい。







 スーフィーがどういう踊りかというと、とにかくクルクルクルクル回り続ける。バックの楽器の音楽に乗りながら、曲と曲との間奏の間にもまわりつづける。たぶん20分くらいは回り続けていただろう。観ているこっちの目が回りそうなくらいだった。


回る回る。


ひたすら回る。


こんなふうに回ったり、


こんなふうに回ったり。


ここまで回られたら何も言えません。
 
 演奏もレベルが高く、踊りも一流。正直、エジプトに来て色々な遺跡群を見てきたけれど、今日のスーフィーが一番よかった。(しかもタダ)
 演奏者、演舞者も真剣そのもの。そのうえで楽しそうに踊っている。こんな真面目なエジプシャンもいたのか、と当たり前のことを真剣に思いながら公演を観ていると、あっというまに1時間半が終わってしまった。

 いいものが観れた。みなさんもエジプトに来られた際には是非スーフィーを!
 
author:tiger, category:Egypt, 21:25
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ギザのピラミッド
日本を出発してから177日目
ただいま13カ国目
エジプトのカイロにいます


 エジプトに来た1番の目的はピラミッドを観ることだった。それが半月たというという今もその目的は達成されていない。そもそもルクソールに行く前に行く予定が、寝坊して行けなかったのが原因なのだが、それがいよいよ今日、念願叶う。

 早朝6時半に起きて、7時にはヒロシ君、H君と3人で宿を出た。エジプトの観光はやはり早い時間にかぎる。
 地下鉄とバスを乗り継いでいくと、町なかを走っているバスの車窓からピラミッドが見えててきた。
 ピラミッドは町から少し離れたあたりにぽつんとあるのかと勝手に思っていたのだけれど、実はかなり町に近いところにあった。というか、たぶん、観光のために町のほうがだんだんピラミッドに近づいてきたんだろう。観光業で成り立っている町とはいえ、それはちょっと残念な気がした。



 入場料25ポンド(500円)を払って敷地内に入る。とりあえず、まず目に入ってきたのがスフィンクス像だ。ピラミッドを守るための番人で、来た人間になぞなぞを出し、答えられないとそこを通させないとかなんとか昔聞いた覚えがある、あの像だ。

 うわ、ショボ! 
 周りを工事で囲まれていて、見た目が悪いこともあるが、想像していたよりもずっと小さい。どうしてもショボく見えてしまう。
 さらに悲劇なのは、このスフィンクス像、アラブ人侵攻の時に鼻をもがれ、さらにイギリスによってヒゲをもっていかれている。そのヒゲは現在はロンドンの大英博物館に展示してあるというが、イギリスも阿漕なことをするもんだ。エジプトも返還要求をしているらしいが、早く返してあげてくださいよ。これじゃ、あまりにスフィンクスが可哀相だ。





 スフィンクスの横を抜け、3つある大きなピラミッドのうちに一番手前のクフ王のピラミッドへ足を進める。
 ピラミッドは遠くから見ていると、どんだけ大きいかよくわからない。正直、バスの中で見たときも、「あのピラミッドを見た」という感動だけで、大きさはよくわからなかった。

 これまで半年旅を続けてきて、すごいものばかり見ているので、正直、最近は感動慣れしてしまい、「うおおおおー」というものにはあまりお目にかかれない。
 今回も楽しみにはしていたのだけれど、あまり期待はしないようにしておいた。が、ピラミッドに近づいてみると、やはりピラミッドはすごかった。
 これはもう、問答無用に「デカい」。
 ぐだぐだ能書きを言っても仕方のないほど説得力があるデカさだった。だって、コレを作れといってもまず無理でしょ。現代の建築技術を使っても、どれだけの人員と費用と年月がかかることやら。以前のブログにも書いたけれど、それを古代に作らせた王様はどんだけエラかったんだ! と思わず叫びたくなってしまった。









 このあとカフラー王、メンカウラー王とつづけて3つのピラミッドを見たけれど、カフラー王のピラミッドは3つのなかで一番でかく、ピラミッドの上のほうは今でも化粧石が残っていた。
 クフ王のピラミッドにもこの化粧石は全面にほどこされていたらしいけれど、それも崩れたのではなく、すべて盗まれてしまったらしい。どうやって、これだけの化粧石を盗むんだ。そして、それをいったい何に使うというんだ。
 ピラミッドには謎が多い。吉村作治氏がハマるものうなずけてしまった。


カフラー王のピラミッド。


3つのピラミッドが見える場所があるというのでけっこう歩いて撮った写真だけど、写りはイマイチ。

 帰り間際にピラミッドの見えるケンタッキーとピザハットの合わさった建物に入った。以前テレビ番組で、スフィンクスの見ている先はケンタッキーだというトレビアをやっていたらしいが、そのトレビアは本当だった。
 とりあえず金が高いので何も頼まず、写真ほどとって店をあとにした。


スフィンクスに帽子を被せてみました。


ついでにピラミッドにも被せてみました。


バス乗り場であった少年。ガキがタバコを吸うな!

 夜中には明日の朝出発するヒロシ君のたっての希望で、緊急に「4つ並べ大会」が開催された。今回の参加者は9人。ヒロシ君とアスワン、ルクソールの宿で毎晩練習してきた成果を見せる絶好の機会だ。前回とは違うところを見せなければ……。

 が、結果はヒロシ君が9人中8位。僕は9人中7位という成績だった。ダメだ。進歩のあとが見えん。せっかくあれだけ練習したのに……。
author:tiger, category:Egypt, 21:53
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シティバンクはもう嫌だ
日本を出発してから178日目
ただいま13カ国目
エジプトのカイロにいます


 シティバンクはもう嫌だ。また現地通貨がATMで下ろせない。これまでにもシティバンクでは、スキミングで200万やられ、暗証番号を間違ってもいないのに勝手にロックをかけられたりと痛い目に遭っている。
 おまけにその間の国際電話や郵送費は、向こうのミスなのに全部こちらもち。旅人のなかでもかなり評判は落ちているが、こんな銀行に大金を預けた自分が馬鹿だった。

 いい加減嫌になっていたのに、ここエジプトではなぜか下ろせるはずのATMでお金が下ろせない。おまけに弟からのメールを見ると、シティバンクから実家に連絡があり、

「ブラジルで800レアル下ろされたのに、実際にカードのほうでは80レアルしか下ろされていませんでした。差額をお振込みください。」

 とか言ってきているらしい。
 おいおい、いい加減にしてくれ。残金を頭に入れながら旅しているのに、いきなりそういうこと言われても困るんだけど……。おまけにもう5ヶ月前の話じゃないか。もう、そのときいくら下ろしたか忘れたわ(ネットバンキングをやっても当時の記録は出てこないし……)。
 これでまた高い国際電話を日本に自腹でかけることになるのか。……最悪だ。

 最悪な気分の一日だったけれど、ひとつだけいいことがあった。カードが下ろせないことを心配した同じ宿の老夫婦が心配してくれ、いろいろな銀行に付き合ってくれたのだ。
 この老夫婦、実はアスワンで一度お会いしていた。たまたまジュース屋で立ち話をしただけだったのだけれど、なんと66歳のご主人が運転するバイクに2人乗りして、ご夫妻でバイク旅をしているのだという。この灼熱のアフリカを老夫婦がバイクに2人乗りで縦断! ウソでしょ!? 

 半分信じられない気持ちのままアスワンでは別れたのだけれど、カイロに戻ってみると、宿の下に見覚えのあるバイクが停めてあった。宿に戻ってみると、そのご夫妻はなんと一足先にカイロに着いて、偶然サファリホテルに泊まっていたのだ。
 詳しく話を聞くと、ご主人は定年後にバイクによる世界一周をはじめ、最初は一人でまわっていたのだけれど、途中から奥さんもバイクの後ろに乗って2人で旅をするようになったのだという。

 この年齢で、この暑さ、治安の悪い国もあるし、バイクで2人乗りは想像以上に過酷なものだろう。何より驚くのは、この年齢になっても衰えることのないお二人の旅に対する意欲だ。
 このカイロで、一応全ての大陸をバイク横断することに成功したらしい。
目標達成だ! すばらしい! そして信じられない!

 自分も66歳になってもこんなふうに夢を追いかけれいられたらいいな。そして、こんな奥さんをもらえてたらいいなあ……。
author:tiger, category:Egypt, 22:59
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シーシャ屋と飲み会
日本を出発してから179日目
ただいま13カ国目
エジプトのカイロにいます


 今日はとりあえずなんもすることがない。というか、昨日の夜も5時近くまで起きて酒を飲んでいたので起きてからも宿を出るのが面倒くさくなってしまった。 
 とりあえず、どうしても行きたいところには行ったからいいのだけれど、さすが沈没宿サファリホテル。すっかりとそのペースに呑み込まれている自分がいるのがわかる。

 とりあえずお昼前に金だけ下ろしにATMへ。昨日まで下ろせなかったATMでなぜか現地通貨が出てきた。おお、これはラッキー。昨日のはなんだったんだろう。ATMのお金ぎれでもないみたいだったし……。
(あとに下ろした人は僕より多い金額をおろせていたから)

 今日は長いことサファリにいたJ君が最終日ということで、夜中にみんなでシーシャ屋にいってシーシャを吸い、そのあとで飲み会をすることになった。


シーシャ屋。悪いことをしているわけではないが、なんか怪しい。

 11時に始まった飲み会は早朝4時半頃までつづき、参加人数はだんだん少なくなっていく。途中、主役のJ君も潰れ、廊下で吐く始末。気がつけば、ブランデーの空ビンが7本並び、8本目も半分はなくなっていた。
 飲んでいたのはほぼ8人だから1人ほぼ1本。いやよく飲んだ。
 よく飲んだのはいいが、これで多分、明日も何にもできないだろう……。


主役のJ君撃沈。
author:tiger, category:Egypt, 23:35
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サファリホテル最終日
日本を出発してから180日目
ただいま13カ国目
エジプトのカイロにいます


 今日がカイロ最終日。明日の早朝にはバスで同じエジプトのダハブに移動しなければならない。

 このサファリホテルともお別れだ。結局ここには都合11泊させてもらった。とりあえず、これまで半年旅してきたなかでは最長だ。
 物価が安く、ビルの5階にあり(もちろんエレベーターなどない)、外は暑い。コレだけ条件がそろえば沈没もしてしまうのだろうけど、はっきり言って、今回の僕のようにたった11泊では、「沈没」の入り口にも入っていないのだろう。

 プチ沈没という意味では、久しぶりに何もやらない日が多い滞在場所だったので、それはそれで楽しめたし、息抜きにもなった。最初はどの宿にするか多少悩んでいたけれど、ひとつ言えることは、この宿がいいか悪いかは別にして、とりあえずこの宿に来てよかったということだ。
 沢山の仲間ができたし、沈没の触りの部分を味わうこともできた。残り今日一日かと思うと、何かクラスで一人だけ転校していくような心境になってくる(転校した経験はないけれど)。

 で、カイロ最終日、サファリホテル最終日の今日、何をやっていたかというと、一日中二日酔いでベッドで寝ていた。
 たまにのどが渇いて起きても、みんな二日酔いで会釈のみ。誰もまともにしゃべることさえできなかった。

 ようやく元気が出てきたのは夜中の12時をまわったくらいからだった。僕に気を遣って、何人もの人間が遅くまで残ってくれていたのだけれど、それも一人ずつ別れの挨拶をして床についていく。
 まあ、またみんなどっかで会えるでしょ。旅さえ続けていられれば……。


宿のスタッフ、アブド。彼の笑顔には癒された。
author:tiger, category:Egypt, 23:59
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紅海の町、ダハブ
日本を出発してから181日目
ただいま13カ国目
エジプトのダハブにいます


 今日は早朝7時15分のバスに乗ってカイロからダハブに移動した。結局、昨夜は一睡もしなかったので、今日のバスでゆっくり寝ようかと思っていたのだけれど、10時間の移動のなかで、なんと6回も検問があり、その度にパスポートの提示を求められたので、ろくすっぽ寝ることもできなかった。

 バスは夕方の5時頃にダハブに到着。とりあえず先乗りしていたヒロシ君が、夕方はいつも「DEEP BLUE」というダイバー教室にいると言っていたので、荷物を持ったままそこに顔を出してみた。


 
 ヒロシ君は潜りにいっていてそこにはいなかったものの、サファリホテルに宿泊していたS君、H君、F君、Fさんの4人がいたので、まったく違和感なくとけ込むことができた。
 なんかみんな、サファリホテルにいたときよりも健康的に見える。そりゃそうだ、彼らは毎朝早くに起きて海に潜っているのだ。

 Fさんに「ライセンスは取るんですか?」と聞かれたので、
「いや、今回はたぶんシュノーケリングだけですね。体験ダイビングはやれたらやろうと思ってますけど……」
 と答えると、
「じゃ、これからひと潜りしに行きますか?」
 と誘ってもらい、いきなり到着初日から紅海にシュノーケリングをしに行くことになった。

 準備をしていると、ヒロシ君が海から戻ってきた。なんでも筆記テストが終わり、今日が初潜りだったらしい。ヒロシ君も一緒に行くというので、3人でシュノーケリングに出発する。
 シュノーケリングはメキシコのコスメル島ですでに一度経験していた。コスメル島沿岸の海はは透明度がすごく、船の上からでも海中、海底の様子を見ることができた。ここ紅海は「世界で一番美しい海」と言われている。いったいどんな海がそこにあるというのだろうか。

 どこに移動するのかと思ったら、シュノーケリングポイントは「ディープブルー」から歩いてわずか3分の場所にあった。ビーチは砂地ではなく、小石でできていたが、ここから10メートルも沖に出れば魚はうようよいるという。
 半信半疑のままシュノーケルをつけて潜ってみると、7、8メートルいったところから海が深くなっていて、そこは珊瑚礁と色鮮やかな熱帯魚でいっぱいだった。

 す、すごい……。

 驚いて歓喜するというより、あまりにすごくて無言になってしまう。こんな沿岸にこれだけの魚がいるなんて……。
 時に小魚の魚群が、時に岩陰から色鮮やかな魚が、時にヘンテコな形をした奇妙な物体が目の前に現れ、その景色はものの1秒でまたたく間に変化していく。

 や、やばい、楽しすぎる……。

 何度も同じ場所を行ったり来たりして魚と珊瑚礁、そして不思議なほど深青の海を楽しんだ。
 紅海、恐るべし。こんな海があったなんて……。
 40分ほど潜り、大満足で岸に上がった。話を聞くと、ダイビングの楽しさはこんなもんではないらしい。
 もうだめだ、「ディープブルー」に戻った時には、思わずオーナーさんに、

「すいません、アドバンスのライセンスを予約したいんですけど……」

 と言ってしまっていた。オープンコースだと10メートルしか潜れないけれど、アドバンスコースだと30メートルくらいまで潜れるらしい。どうせ取るなら、やっぱりアドバンスで取るっきゃないでしょ。でなきゃ、この紅海の海底が見れないのだから……。
 教習は5日間、教材込み、ファンダイブ1回付きで料金は390ドル(47000円)だという。貧乏パッカーにとって、この金額はかなり痛いところだけれど、普通に日本で取ることを考えたらこれは破格の値段だ。
 しかも、「世界一美しい海」と言われている紅海でライセンスを取得できるなんて、こんな贅沢なことはないと思う(ついでに紅海でライセンスを取ったという箔もつく)。ライセンスを取るためというより、一つのイベントと考えてこの紅海の海を満喫しよう。
 
 各宿に宿泊している日本人のダイバーはは1日のうち、睡眠以外のほとんどの時間をここ「ディープブルー」で過ごしている。今日来たばかりの新参者も僕もあっというまにここの一員に加わることになった。
 ここはいかにも健康的な空間だ。沈没宿サファリとは違う。これからどんな楽しい経験が待ちうけているのかと思うと、楽しみで仕方なくなった。

 でもちょっと、サファリホテルのグダグダ感もいとおしく思えたけれど……。
author:tiger, category:Egypt, 19:22
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ダハブで英気を養う
日本を出発してから182日目
ただいま13カ国目
エジプトのダハブにいます


 ライセンスの教習は24日から始まることになった。それまで4日間、のんびりできる。今日も昨日にひきつづき、「ディープブルー」のすぐ近くの海でシュノーケリングをし、あとは自炊でスパゲティを作ったり、ネット屋にいったりしてのんびりとした時間を過ごした。


「DEEP BLUE DIVERS」



 夜中には海岸沿いのレストランでビールを飲みながらシーシャを吸った。ここは本当にエジプトなんだろうかというゆるやかな時間が流れている。
 雑踏が嫌いかといえば、そんなこともないのだけれど、こういう自然に恵まれた土地で暮らすのも悪くないなと思う。ちょっとエジプトでのんびりしすぎの感はあるけれど、これから先は中東、東欧と駆け足になると思うので、今のうちに英気を養っておこう。

 一つだけ不満な点が。「ディープブルー」にいる連中はヒロシ君とF君以外はみんなアドバンスのライセンスをすでに取得している。ヒロシ君とF君の2人ももう潜りだしているし、なんか1人だけ取り残された感じで非常に寂しい。早く新しいメンバーがここに来て、一緒にドキドキ感を味わいたいなあ。
author:tiger, category:Egypt, 19:26
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