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ヒマラヤ山脈が見えた!
旅日記第3部 《インド編》
旅を始めて57日目
現在、ネパールのポカラにいます。


 今日は朝6時に目覚ましが鳴り、目を覚ました。眠い目をこすりながら屋上にあがり、あたりを見渡す。

 おっ、見えた! ヒマラヤ山脈!




 山脈というほどの連なりまでは見えないけれど、たしかに昨日までは見えなかった山が雪をかぶってそそり立っている。
 やっぱり昨日の土砂降りが効いたようだ。朝陽を浴びたヒマラヤはガイドブックの写真までは到底及ばないけれど、はっきりとこの目で見える。

 興奮しながら部屋に戻って顔ほど洗い、ショルダーバックをかついで1階に下りる。1階のドミトリールームでは昨日から風邪でダウンしているT君、今日からトレッキングに出発するK君が寝ていたが、そのことだけ伝えると、あわてて外に出た。








 昨日のレンタサイクル屋で自転車を借り、目指すはヒマラヤ山脈のビューポイントとなっている山、サランコットだ。軽快にペダルを漕ぎ、麓の売店の人に道を聞きながら山道の入り口までたどりついた。
 湖沿いの売店に自転車を置かせてもらい、石のごつごつした山道を登っていく。観光客は僕しかいない。せっかくのチャンスなのにもったいないなあ、そう思いながら道を進んでいくと、前方に何人か人の姿が見えた。観光客だろうと思ってそちらの方に歩いていったら、いつの間にか姿が見えなくなった。いったいどこに行ってしまったのだろう。
 早足でしばらく歩いていくと、再び彼らの姿を発見した。彼らは山の急斜面に登り、何やら作業を始めている。どうやら材木になる木を切り出しているようだ。

 しまった、観光客ではなかった。仕方がないので、そのまま前進して山を登っていくと、途中で道がなくなってしまった。
 これはまずい。とりあえず引き返そうと思ったら、遠くのほうに細い小道が見えた。あっちが本当の登山道だったようだ。せっかく登った苦労を無駄にしたくなかったので、強引に急斜面を攀じ登り、途中何度も後悔しながら死ぬ思いで小道に合流した。

 昨日降った雨で足場は悪い。下手して足を滑らせたら大変なことになっていたが、これでどうやら無事に登頂できそうだ。
 普段使わない筋肉を使ったせいか体中がだるく、汗が大量に噴出す。何度も休みながら山頂にたどり着くと、その向こう側にはもうひとつの山があった。




 どうやらここは山頂ではないらしい。民家がまばらにあり、牛と羊がのんびりと干藁を食べている。
 民家の軒下におじゃましておばちゃんに話を聞くと、サランコットの山頂まではここからまだ1時間くらいかかるらしい。

 もう無理だ。
 自分に優しく、比較的簡単にあきらめてしまいがちな性格なので山頂へ行くのはやめにした。
 ここまで登るのでけっこう時間を使ったから、登ったとしても、もうヒマラヤ山脈は見えないだろう。激しく自分にそう言い聞かせて休憩した。

 山の裏側のヒマラヤ山脈は見えなかったけれど、ここから湖は一望できる。これで十分、今日ここにきた甲斐はあった。やれるだけのことはやった。いや、むしろよくやった。お疲れ様でした。

 山頂かと思った場所に点在している民家は段々畑で農家をしており、本当にのどかで気分がいい。人もすごく優しいし、牛や羊ものんびりと暮らしている。おばちゃんや子供と少し遊んで、疲れがだいぶ癒されたので下山した。






湖は一望できた。


変な虫を発見。


 どうやら、サランコットに登るには、町の反対側からまわって山の裏側の斜面を登るコースが一般的らしい。それだと、舗装された道路が山頂のすぐそばまで伸びていて、タクシーを使えば簡単に登れるそうだ。ちゃんと調べていかなかった自分が悪いのだけれど、事前の情報収集は大事だなと思った。
 結局、今日はとことん疲れて、午後は宿の部屋に戻って眠ってしまった。


湖で釣りをしている人もいた。


 夜中にはここポカラで出会った日本人のK君と彼のホテルで旅話をした。K君は日本で仕事を持っていて、ゴールデンウィークを使って短期旅行に訪れていた。泊まっているホテルも僕の泊まっている部屋の6倍の値段で、部屋の外にはテーブルとイスの置かれた居心地のいいくつろぎ場所があった。
 話を聞くと、K君は高校生でバックパッカーを始めた早熟パッカーらしい。19歳で世界一周をしているT君といい、最近の若者は海外志向が強いのだろうか。

 僕なんて、20歳で初めて行った海外がアメリカ10日間のパック旅行だったというのに……。
 

author:tiger, category:ネパール編, 16:29
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