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ネパールのカジノに行ってみた
旅日記第3部 《インド編》
旅を始めて51日目
現在、ネパールのカトマンドゥにいます。


 のんびりとした時間が続くと、昨日みたいに色々なことを考えてしまう。居心地のいいカトマンドゥだけれど、一人でずっといるせいもあってか町中を歩き回っているのにも少しずつ飽きてきた。
 このままでは旅友H君がポカラから帰ってくるまで待てそうにないので、今日は新しい刺激を求めにカジノへ行くことにした。

 僕はもともとカジノ好きで、世界一周の旅でもいくつかの国のカジノを体験してきた。アルゼンチン、アメリカ(ラスベガス)、ブルガリア、ハンガリー、そしてマカオ。
 アルゼンチン以外のカジノでは負けていないのでなかなか勝率はいいが、掛け金が少なく、ちびちびせこせこ賭けているのであまり儲かってはいない。でも、大切なのは負けないこと。お金を使わずその場の雰囲気を楽しめればそれでいい。
 
 早起きしたので、まずはカジノの前に映画でも見ようと思い、現地人が見に行く映画館に行ってみた。あいにく最初の上映はすでに始まっており、1時間以上待たなければならないらしい。
 現地人はかなり映画が好きそうで、上映されている映画はインド映画が多かったが、休憩時間(こちらでは映画の途中で休憩時間が入る)には多くの現地人が大挙して売店に押し寄せていた。まだ1時間以上先の次の上映を待っている人もけっこういる。
 印象的だったのは、ボロボロの服を着たストリートチルドレンがどうしても映画を見たいらしく、警備員におっぱらわれながらも何度も入場口にすがりつき館内に入ろうとしていたことだ。最後は警備員に棒で叩かれて追い出されていたが、それでも泣きながら入場口の鉄格子にはりついていたのには考えさせられるものがあった。






 1時間以上も待つのが面倒だったので、とりあえずカジノに行ってみることにした。今回向かったカジノは宿から徒歩5分の「カジノ・アンナ」。ホテルに併設されているこのカジノはカジノルームが2フロアあり、1階は主にスロット中心の電子ゲーム、2階がテーブルゲームだった。
 朝早いこともあって、お客はほとんどいない。2テーブルしかプレイされておらず、夕方くらいに混み合ってくることと、ゲームのミニマムレートだけを聞いてひとまず退散することにした。カジノはお客がたくさんいたほうが盛り上がっていて面白い。それに、テーブルについくプレイヤーが多いと「見(ケン)」ができる。(調子が悪いときに数回プレイを休んで見ていること)
 ちびちび少ない枚数のチップを賭けていく身としては、そちらのほうが都合がいいのだ。

 ついでなので近くにあるもう一つのカジノ「カジノ・ロイヤル」にも行ってみたけれど、やっぱり状況は同じだった。

 宿に戻ってちょっと休憩し、午後1時になったので、待ちきれなくなって再び「カジノ・アンナ」に乗り込んだ。
 普段着のままでオッケーとガイドブックに書かれていたので、サンダルのままで行ったけれど全く問題なし。
 ボディーチェックはおろか、ショルダーバックも持ち込み可で、かなりセキュリティーは甘いようだ。(普通は念入りなチェックを受け、荷物は預けさせられる)
 2階のテーブルゲームのフロアは午前中とは違い客がそこそこいて、テーブルゲームも半分くらいはプレイされていた。


「カジノ・アンナ」

 まずは現金をチップに替えなければならないのだが、ここカトマンドゥのカジノではネパールルピーではチップに替えられない。インドルピーかUSドルなら大丈夫らしいが、換金時にはしっかりネパールルピーで返ってくる。外貨を入手し、自国通貨を使わせようとしているのだろうか。
 午前中に下見をしておいたおかげで、インドルピーは宿から持ってきておいた。キャッシャーに行って、換金ミニマムの1000インドルピー(2000円)をチップに替える。
 つぎにテーブルを回りながら様子をみたが、僕がプレイできるゲームは最初から決まっている。というよりも限られている。ブラックジャックかルーレットだ。この2つのゲームはカジノのテーブルゲームの中で比較的レートが安く、ルールも分かりやすいので僕のようななんちゃってギャンブラーにはちょうどいい。
 
 午前中にきいたミニマムレートはブラックジャックが1プレイ100インドルピー(200円)、ルーレットは数字に賭ける場合(「イン」)はミニマム20インドルピー(40円)、赤黒や偶数奇数など数字以外に賭ける場合(「アウト」)はミニマム100インドルピー(200円)だった。
 これは世界的に見て、かなり安いレートだ。ラスベガスやマカオなら一番安いテーブルでもブラックジャックのミニマムレートが500円はするし、ルーレットでもインが100円、アウトが500円くらいはする。
 そういう意味では非常にリラックスしてできるはずなのだけれど、なんせインド・ネパールを旅していたせいで金銭感覚がズレている。
 1回ブラックジャックで負けただけで、宿1泊分の費用を失うことになる。そうなると、やはり貴重な資金に変わりない。

 僕はカジノで勝ちたいというより、カジノを楽しみたいタイプのプレイヤーなので、長い時間楽しみながらプレイをしたい。勝つにこしたことはないけれど、負けがかさんで旅に支障がでたらそれこそ馬鹿みたいだ。1ヶ月3万円で旅しているのが水の泡になってしまう。

 ルーレットのテーブルが盛り上がっていたので、とりあえずそこでプレイしてみることにした。1000インドルピーチップをディーラーに渡し、20インドルピーのチップに替えてもらう。
 目の前には50枚のチップが用意された。このカジノのルーレットテーブルには他の国のカジノにはだいたいある「出目表」(これまでどの数字が出たかを表す電光掲示板)というものがない。仕方がないので自分でテーブルに用意されている紙に書いていく。
 その目を見ながら予想して当たり目をよんでいくのだが、自分勝手なヨミでもそれで当たるとかなり気持ちがいい。「ほら、やっぱり!」と当たるたびに悦に入れるのだ。

 最初は1枚6点賭け(チップ1枚で6つの数字を指定する、配当6倍)や1枚4点賭け(配当9倍)で勝負して、3回に1回くらい当たって浮いたり沈んだりを繰り返していた。慣れてきたので1枚2点賭け(配当18倍)や1枚3点賭け(配当12倍)を増やしていくと、まあまあ当たりが出て少しずつチップは増えていった。
 結局、そのテーブルで1時間半くらいプレイして席を立った。収支はチップ30枚浮きのプラス600インドルピー(1200円)。もう少しやってもよかったのだけれど、宿代5日分を稼いだし、お金を使わずに楽しめたことに満足してとりあえずやめておいた。ギャンブルはやめどきが大切だ。

 実はテーブルを立った理由は他にもあった。
 カジノでは飲み物、タバコ、食事などが無料になっている。カトマンドゥに来て以来、値段の高いビール(120ネパールルピー、140円)に手が出ず、まだ一口も飲めないでいたので、ここぞとばかりにビールを頼み、生中を計4杯も飲んで酔っ払ってしまったのだ。
 僕の場合、ほろ酔いの方が張りが大胆になれるのか不思議と調子がいいのだが、久し振りのビールに酔いがまわり、けっこう顔が火照ってきた。これはちょっとやばいかなと思ったのも席を立った理由の一つだった。

 カジノの外に出てホテルの隅に座り、休むこと15分。宿に帰って休もうかなとも思ったけれど、ちょっと酔いが冷めてきた。まだ3時だったので、そのまますぐ近くの「カジノ・ロイヤル」に行ってしまった。


「カジノ・ロイヤル」は高級ホテルに併設されていた。




 ここでも挑戦したのはルーレット。初っ端から調子がよく、チップは順調に増えていったが、酔い冷ましにジュースを2杯飲み、チャーハンを頼んで食い始めたあたりから全く当たらなくなってしまった。
 勝ちぶんがあっという間になくなり、さっきのカジノで勝ったぶんまで減ってきた。これはやばいなあと思っていたら、18倍が連続して当たりトントンになったので席を立つことにした。やっぱり酔いが冷めたのがいけなかったんだろうか……。

 それでもさっきの勝ちぶん600インドルピーは手元に残った。おまけに生中4杯、ジュース2杯、チャーハン1皿、タバコ1箱(旅中は吸えなかった高いタバコ)を無料でいただき、計3時間カジノで存分に楽しめたので今日のカジノは戦績以上にかなり満足することができた。

 久し振りにいい刺激を受けたなと思い宿に帰ると、嬉しい再会が2つあった。一人はコルカタで出会った19歳の世界一周パッカーT君。あとでカトマンドゥには来ると言っていたけれど、数ある安宿の中から同じ宿を選んでここに来たのは全くの偶然だった。
 そしてデリー、ブッダ・ガヤーで一緒だったH君がポカラからちょうど帰ってきた。

 コルカタ以来ずっと一人で旅していたこともあり、久し振りに日本人と日本語で話せてかなり楽しかった。
 明日はその2人と一緒に再びカジノに乗り込むことになった。2人はカジノ初体験だという。これはいいところを見せなければ!


夕飯のトゥクパ。
author:tiger, category:ネパール編, 14:21
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