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むかつきにいく旅
旅日記第3部 《インド編》
旅を始めて3日目
現在、インドのデリーにいます。


 エジプト、モロッコ、インド。旅人の間ではこの3国を「世界三大バカ」と呼んでいる。これは要するに「世界むかつく国ベスト3」のことなんだけど、僕はすでにエジプト、モロッコには訪問している。
 エジプト人はTシャツの袖を引っ張って土産物屋に連れ込んだり、平気な顔してぼったくろうとするけれど、そんなことはさほどむかつくもんでもない。モロッコにいたっては、国自体がかなり面白かったので、「モロッコ人、気さくで面白いじゃん」と思うくらいだった。

「世界三大バカって言っても、そんなにむかつかないんだけど……」

 旅人仲間にそう言うと、決まって同じ言葉が返ってきた。

「いや、インドは違うよ」

 とにかく他とはレベルが違うらしい。それなら、どれだけ僕をむかつかせてくれるのか確かめなければ! 今回の旅は簡単に言うと、「むかつきにいく旅」。インド人がどれだけむかつかせてくれるか楽しみだ。


 北京発の中国国際航空CA947便は8日の午前1時35分に定刻どおりインドのデリーに到着した。空港内は冷房が効いていて寒いくらいだった。

 インドの最大の難関はデリー空港から市内までの移動だとよく言われている。
 空港を出るとおびただしい数の客引きが現れ、タクシーはまともに目的地へ連れて行ってくれない。ぼったくられたり、全然違うところに連れて行かれて高額のツアーを組まされたり、被害者はあとをたたないという。そう、インド最大の難関が初っ端から待ち構えているのだ。
 ふつうの旅行者は最初からツアー旅行で参加したり、送迎ありのホテルに予約を入れたりするけれど、もちろん僕はそんなことはしていない。

 深夜のタクシーは特に危ないらしい。どうせホテルも決めていないし、とりあえず「地球の歩き方」を読んで朝まで空港で時間をつぶすことにした。いくら今回の旅が「むかつきにいく旅」でも、ぼったくられるのは嫌だからね。


 朝6時半、空が明るくなりかけてきたので空港から出ることにした。おそるおそる外に出ると、案の定、うさんくさそうなインド人が寄ってきた。
 
「タクシー?」
「ノー、マイセルフ」

 よほど警戒しているのが伝わったのか、よほどそっけなかったのか、よほど僕が貧乏に見えたのかは分からないけど、驚くほどあっさりあきらめてくれた。それからも何人かに声を掛けられたけれど、どれも似たようなものだった。


この欧米人は可愛そうにインド人についていってしまった。


 いろいろ考えたあげく、タクシーはちょっと怖かったので空港から出ている市バスを使うことにした。行き先はどうやらニューデリーらしい。通路は荷物だらけ、ヒンディー語だけの意味不明な表示、そしてやたら騒がしい車内は僕以外は全員インド人だった。



 
 完全アウェーでびびっていると、バスの切符売りのおっさんが気さくに話し掛けてくれた。隣にいたおっさんは席が空いたから座れと道を空けてくれ、さらに運転手のおっさんは僕が降りるバス停を知らせてくれ、そのあとの道順まで教えてくれた。
 料金は50ルピー(100円)。そこからリキシャをひろって値段交渉をし(30ルピー)、泊まろうと思っていたホテルの前までつけてもらった。


リキシャ(自転車のやつ)


 ホテル名は「ホテル・パヤル」。メインバザールにある日本人がよく泊まる安宿らしい。ここは旅人らしくドミトリーにしようと思ったけれど、シングルが190ルピー(380円)だったのでそっちにした。




インドでの初めての宿は居心地よし。


ホテルの屋上からの眺め


 ちょっと休んで、9時半くらいから市内探索。とりあえず初めてのインドの町に慣れようと思い、近所の通りをぐるっと3周くらいまわってみた。最初は公道を我がもの顔で歩く牛やそのウンコ、物乞いや障害者、目のくぼんだ感じのインド人の顔に慣れず、ちょっと緊張していたけど、2時間も歩くとすっかり慣れてしまったから不思議なもんだ。

 困ったことといえば、野良犬がいたるところにいることくらいだろうか。別に犬が嫌いなわけではなく、凶暴な犬がいるわけでもない。怖いのは狂犬病で、インドでは年間何万人も死者が出ているらしい。間違えて尻尾でも踏んだら大変だ。


メインバザール。牛はいいけど、犬が……。




周りから丸見えのトイレ。


 適当に目にはいった店に入り、適当に食事をして、都合3回チャイを飲んだ。実に平和な1日だった。雰囲気的には中東に似ている感じがした。
 ハプニングといえば、路地裏でガキんちょに水風船をぶつけられた。今月の11日は「ホーリー」というお祭りがあって、みんなで色水を掛け合うらしい。待ちきれないガキんちょが方々でフライングしていて、その巻き添えをくらってしまったわけだ。
 とりあえず、今日はまだ色水ではなくてただの水でよかった。でも、このお祭りは以前から知っていて、ぜひ参加してみたかったので、ちょうど時期が重なったのはラッキーだった。当日は思いっきりはしゃいでガキんちょたちにお返ししてやるつもりだ。

 明日はちょっと観光もしようかな。お祭りの日までやることないので。

・本日むかついた回数 0回
・本日キレた回数 0回



夕飯のカレー、45ルピー(90円)


チャイ(ミルクティー)は7ルピー(14円)


町中にはいたるところにホーリー用グッズが売り出されていた。


この粉を水で溶かしてぶっかけるらしい。
author:tiger, category:インド編, 17:20
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