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アンコールワットを見にシュムリアップへ!
日本を出発してから342日目
ただいま38カ国目
カンボジアのシュムリアップにいます


 朝7時半のバスに乗り、シュムリアップへ向かう。シュムリアップに向かう目的はただ一つ、アンコールワットを見に行くことだ。


途中で通ったこの橋は「日本カンボジア友好橋」。日本が協力して作った橋らしい。

 世界中の数ある遺跡の中で、アンコールワットの評価は高い。僕自身、あまり遺跡に興味があるというわけではないので、どの遺跡に行くかはもっぱら旅人の口コミ情報に頼っている。
 旅人に聞いたなかで評価の高い遺跡ベスト3は、ペルーのマチュピチュ、エジプトのピラミッド、カンボジアのアンコールワットといったところだろうか。
 他によく出てくる遺跡はというと、エジプトのカルナック神殿、中国の万里の長城、ヨルダンのぺトラ遺跡、トルコのカッパドキア、ちょっと異質ではあるけれどチリのイースター島(モアイ)などだろうか。僕は個人的にグアテマラのティカル遺跡が気に入っているのだけれど……。

 とりあえず、アンコールワットは旅人に評判がいい。個人の嗜好で評価は違ってくるだろうけど、それほど人気のある遺跡なら、どのようなものか一度見に行っておかなければいけないだろう。
 

 バスは6時間かけて午後1時半にシュムリアップに到着した。バスターミナルの出口にはプラカードを持った客引き連中が大勢いて、金網にへばりつきながら乗客に自分の宿をアピールしている。
 シュムリアップには日本人宿「タケオハウス」があることは知っていたのだけれど、今回のアジア行では日本人宿には泊まらないでおこうと決めていた。特にアテがあったわけではないので、とりあえず安ければいいやと思い客引きに話を聞いてみると、最初に会った兄ちゃんが1ドルの宿を紹介してくれた。

 1ドル! 安い!

 これまで泊まった宿のなかで最安値だ。1ドルの部屋はドミトリーらしく、シングルルームもあって3ドルだという。3ドルなら全然オッケーなのでシングルルームに泊まるつもりでついていくことにした。
 宿は欧米人パッカーがよく利用するパッカー向けの安宿で、シングルルームと聞いていたのに通された部屋はツインルームでかなり広かった。これで3ドルならかなり安い。

 世界中を旅していて思うことだけれど、海外の宿は安い。もちろん国によって物価が違うので値段の上下はあるが、物価に対しての宿賃が日本と比べると格段に安いのだ。
 日本の倍の物価のロンドンでも1泊1900円だったし、日本より物価の高いヘルシンキにしても1泊の代金は2100円だった。
 東京のビジネスホテルが5000円以上、カプセルホテルが3000円以上することを考えれば、いかに東京の宿泊施設が高いかがわかるだろう。それだけ日本の地代は高い。


 部屋に荷物を置くと、とりあえずロビーに戻って受付でバンコク行きのバスチケットを聞いてみる。この宿まで迎えにきてくれて料金は12ドル。バンコクまでは12時間かかるので、悪くない値段だと思い3日後の30日で予約しておいた。カンボジアはアジアでも物価の安い国のようだ。

 ロビーには宿までトゥクトゥクで送ってくれた現地人のジョニーが僕の戻りを待っていた。アンコールワットを観光するのにはバイクが必要らしく、その役を自分がやるつもりらしい。
 アンコールワット自体はそこまで大きくはなくのだけれど、アンコールワットの周囲に無数に点在する遺跡もまとめてアンコールワット遺跡群と呼んでいる。すべてを回ろうと思うとかなり広範囲にわたり、とても1日では見きれないらしい。
 入場チケットは2種類あって、1日券が20ドル、2日〜3日券が40ドルする。せっかくだから3日かけてゆっくりまわってもよかったのだけれど、アンコールワットが絶対にいいという確信はなかったし、それほど遺跡に興味があるわけではなかったので、1日券で主だった遺跡をまわることにした。
 
 バイクの1日貸しきりをジョニーに頼むと、料金は20ドルだという。日本の物価で考えるとかなりお安い金額だが、もちろんその値段でオッケーすることはしない。向こうがぼろうとしてくることは承知しているので、ここからどれくらいまで値段を下げられるかのかけひきになってくる。
 面倒くさいといえば面倒くさいのだけれど、旅をしているうちにこのやりとりにも面白さを覚えてしまった。何事も楽しむこと。これは旅をしていて重要なことだと思う(でないとやってられない)。

 プノンペンで会ったトゥクトゥクの兄ちゃんソックは1日の収入がだいたい15ドルだと言っていた。遺跡までの往復の距離と遺跡間の距離を考えると、さほど遠くはない。僕が遺跡を見て回っている間は何もしないわけだから実質的な労働はわずかなはずだ。距離的に考えてもガソリン代はさほどかからないだろう。
 とりあえずまずは思い切り安い値段で切り出してみる。

「7ドルだったら頼んでもいいよ」

「7ドル! ちょっと待ってよ。それじゃいくらなんでも安すぎるよ。15ドルでどう? もうこれ以上まけられないよ」

(おっ、以外にすんなり15ドルまで下がった。これはもうちょいいけそうだ)

「わかった、それじゃ10ドル。もうこれ以上は払えない。10ドル以上だったら他の人を探すからいいよ」

「いや、15ドルでこちらは限界だよ。でもわかった、14ドルでいいよ」

「だから10ドルでないと頼まないって言ってるじゃない。いいよ、駄目なら。他を探すから」

「いや、ちょっと待って! わかった何とかする。13ドル!」

「もう……、10ドルって言ってるじゃない。わかったわかった、バイバーイ」

(立ち去ろうとする僕のTシャツをひっぱりながら)
「わかった。それじゃ、12ドルね。本当は10ドルにしてあげたいんだけど、アンコールワットの日の出を見たいんでしょ。そのためには朝5時過ぎにはここを出発しないと間に合わないよ。朝5時はつらいよ。頼むから12ドルでたのむよ」

「わかった。それじゃ、12ドルね。それでいいよ。そのかわり、明日の朝5時には必ずここで待ってるんだよ。1分でも遅れたらお金は一銭も払わないからね」

 こんなやりとりをしながら、結局12ドルで交渉はまとまった。もっと駄々をこねれば10ドルくらいにはなったかもしれないけれど、せっかくだから仲良く一緒にまわりたい。そのへんを考えるとこのあたりが頃合いだと思って折れることにした。
 名前がジョニーというのも気に入ったし……。(ジョニーは僕の一番好きなプロ野球選手で先ごろ引退したロッテ黒木知宏のニックネーム)

 ジョニーはこのあと宿の裏のグラウンドでサッカーをやるという。僕も誘われたのだけれど、多少疲れていたのと町を歩いてみたかったので断り、町を探索することにした。


カンボジアでもサッカーは人気。

 とりあえず向かったのはいつもどおり市場。この町はアンコールワットの観光客でもっている町で、土産物屋がいたるところにある。その中でも市内中心に位置するオールドマーケットは土産物屋の集合体だ。







 適当にまわって適当に売り子と話をし、とりあえず値段交渉をして土産物の相場を探る。いくつか気に入ったものを購入すると、近くの食堂で早めの夕飯を食って宿に戻った。



 明日は4時半起き。ちょっと早いけど、11時半には床について就寝することにした。アンコールワット……遺跡慣れ、感動慣れした僕を驚かせてくれるだけのものをもっているのだろうか。






author:tiger, category:Cambodia, 21:40
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