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無銭で世界一周! すごすぎる男との出会い
日本を出発してから246日目
ただいま23カ国目
ハンガリーのブダペストにいます


 世界一周をしていると、多くの旅人と出会う。その中にはおかしな旅をしている人もたくさんいて、ぬいぐるみを抱いて旅している人や、地図を描きながら旅をしている人、バイクで2人乗りして世界をまわっている夫婦もいれば78歳のバックパッカーもいる。数え上げたらきりがない。
 よくもまあ、そんなことやりますなと思ってしまうわけだけど、ここブダペストではそのなかでもぶっちぎりに変わった旅人と遭遇してしまった。

 彼の名前は岩崎圭一さん。一昨日のブログでもちょっと触れたけれど、一昨日35歳の誕生日をむかえた旅人だ。

 彼の旅がどうかわっているかというと、とりあえず旅を始めたのが6年前。旅に出るときに持っていた所持金は電車の初乗り料金160円のみで、最初は新宿のホームレスからスタートしたという。
 彼の旅のスタイルはママチャリに乗り、手品でお金を稼いで、基本的に野宿をしながら移動していく。6年間かけて韓国からアジアを西に抜け、トルコからヨーロッパに入って、現在はハンガリーに滞在しているらしいのだ。
 それだけではない。驚くべきことに、彼はその旅中になんとあのエベレストにも登頂を試み、見事成功している。さらにガンジス川を手漕ぎボートで下り、カスピ海を手漕ぎボートで横断しているのだ。
 
 実はここブダペストには3日くらいの滞在予定だった。それを延長したのは彼、岩崎圭一さんの次なる目的地への出発をこの目で見送りたい、出発までに色々な旅の話を聞いてみたい、という思いが強かったからだ。
 たしかに、彼の経歴だけを聞いたら誰もが驚く。でも、普通に聞いていたらあまりにも現実感がなく、逆にひいてしまう面もあるだろう。
 それが旅の日程をずらしてでもなんとか見送りたいと思ったは、実際に彼と会って話し、その人柄と旅に対する姿勢に共鳴できたからだ。

 岩崎さんのことをみんなはケイさんと呼んでいる。ここブダペストの宿「アンダンテ」には二ヶ月ほど滞在していて、宿のスタッフとして働くことで宿代をタダにしてもらっているらしい。
 夜中、団欒室にいると、ケイさんは僕に旅のことについていろいろと話を聞かせてくれた。

「僕が無銭で旅をしているのは、世界を旅することは何もお金持ちにしかできないことではないと思ったからです。確かに日本はビザの面などでめぐまれているかもしれません。でも、お金がなくたって旅はできる。それを貧しい国の人にも知ってもらいたかったというところがあります。だから自転車で移動しようと決めたときも、あえて庶民の乗るママチャリを選んだんです」

「世界にはやさしい人がいっぱいいますよ。インド人だって、観光客からはお金をボろうとしてくるけど、僕が本当にお金がないことがわかると、大丈夫か?と言って本気で心配してくれるんです。でなきゃ、僕はここまで旅をつづけてこれませんでしたよ」

「僕がエベレストに登ると言ったときも、ガンジス川を手漕ぎボートで下ろうとしたときも、みんな口をそろえて、そんなの無理だと言いました。でも、どうすればできるかをちゃんと調べて準備をしたら、できるかもしれないんです。最初から諦めてしまったら可能性は本当になくなってしまいます。僕は今、太西洋を手漕ぎボートで渡ろうと考えているんですが、たしかにこれは難しい。でも、どうすればできるかをずっと考えながら旅しているんです」

 ケイさんの言葉の一言一言が心に響いてくる。普段は冗談ばかり言ってみんなをなごませてくれるのだけれど、自分の旅のことになると、その表情は真剣そのものだ。

 ケイさんの本を作りたい。

 無職の身でありながら、やはりどこかに編集者の熱が残っているのだろう。ケイさんのしてきたことを世の中の人に知ってほしいし、その本を僕の手で作ってみたい。ケイさん自身、それを世界中の人々に伝えたいと望んでいる。

 でもそれより前に、まずはケイさんのこれからの旅が無事に終わりを迎えられるよう応援したい。
 日本を離れて6年。これからどれくらいの時間がかかるかは本人もわからないという。10年、あるいはもっと……、そう簡単に語るケイさん。
 普段はほとんど野宿生活だから、ここで会えたことはかなりラッキーだった。
 ケイさんに会えて本当によかった。


普段路上でする手品を披露してくれた。


日本の新聞記事。


海外の新聞記事。すでに多くの国で彼の旅は取り上げられている。


これが愛車のママチャリ。


エベレスト登頂の証明書。


エベレスト登頂写真。手持ちのカードにある「〇×〇×〇 to MAX」(トリプルゼロ トゥー マックス)は、海抜ゼロメートルから、お金ゼロ、エネルギーゼロ(人力のみ)で世界最高峰へ、という意味がこめられている。


こんな人だけど、ダハブゲームでは平気でウソを連発してます。
 
author:tiger, category:Hungary, 13:27
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