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日本人的闘牛の見方
日本を出発してから156日目
ただいま12カ国目
スペインのバルセロナにいます


 朝8時15分にモロッコを飛び立った飛行機は4時間半ほどでスペインのバルセロナに降り立った。スペインはこの旅2度目、前回のマドリッドにつづく入国だ。

 ユーロがついに167円台に突入したという。さすがにもう、「なんだそりゃ、いいかげんにしろ!」という心境だ。ただでさえ物価の高い欧州にびびりまくっているのに、このうえまだ上がるか。がんばってくれよ、日本の「円」!
 というわけで、非常に気の重いスペイン行なのだけれど、とりあえず28日までの5日間はここに滞在しないといけない。次はエジプトのカイロに飛ぶ予定なのだけれど、エジプト行きの便が異常に混み合っていて、28日しかとれなかった。なんとか5日間、貧乏生活をしてしのいでいくしかないなあ。
 
 空港バスで市内まで移動し、地下鉄であらかじめチェックしておいた宿に行ったのだが、残念ながら満室。4軒目でようやく見つけた宿は1泊20ユーロ(3350円)のドミトリーだ。モロッコの約5倍、ボリビアの約10倍……。考えるだけで嫌になるのでよそう、そういう考え方をするのは。

 宿が決まると荷物を部屋に置いてすぐに外に飛び出した。今日は日曜日。前回、マドリッドで見ることができなかった闘牛を見るラストチャンスだ。
モヌメンタル闘牛場に着いたのは17時前だった。チケットを購入し、開始時間19時の30分前に闘牛場に入る(20ユーロ)。人はまあまあ入っている感じだった。


モヌメンタル闘牛場





 闘牛はとても楽しみにしていた。で、最初にその感想を言ってしまうと、まず、驚いた。驚いたけれど、感情が高ぶることはなく、何とも言えない複雑な気持ちで会場をあとにすることになった。
闘牛はもちろん初体験。勝手なイメージで、闘牛とは闘牛士が牛をヒラリヒラリとかわすショーだと思っていたのだけれど、これはそんな甘っちょろいものではなかった。
 始まってみてわかったのだけれど、闘牛はすべて、牛を殺して終了する。ある意味、牛の殺人ショー(殺牛ショー)といってもいい。
 まず、馬に乗った兵隊みたいな人が牛の背中にヤリを刺す。つづいて流血している牛の背中にさらに色のついた派手な剣を6本くらい刺す。最後はメインの闘牛士が牛をさんざんかわしておいて、剣でひとつきにしてしとめるのだ。
 牛は少しずついたぶられてキズを負い、最終的には剣で身体をひとつきされて血を吐いて死んでいくのだ。闘牛士は牛を手玉にとると、剣を天にかざして観客にアピールする。会場の観客はヤンヤの歓声。最終的に殺された牛は馬にひきずられて会場をあとにする。








闘牛士も何度かやられてました。





 これも文化なのだろう。僕にはとてもではないけれど、そこで闘牛士に歓声をあがるような気持ちにはなれなかった。
複雑な気持ちで会場を出た後、日本人観光客がいたので感想を聞いてみた。

「どうでした、闘牛?」
「いや、いつのまにか牛のほうを応援していましたよ」

 一緒だ。
 やっぱり日本人はそうなんだなあと思った。少し救われた気持ちで宿に帰った。

author:tiger, category:Spain, 15:38
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