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タムタムに挑戦
日本を出発してから148日目
ただいま12カ国目
モロッコのメルズーガにいます


 今日は朝4時にガイドのオヤジに叩き起こされた。砂漠の朝は早い。特に今日は4時間かけて宿まで帰らないといけないので、この時間に起床して出発することになったのだ。

 4時間ラクダに乗っているのは辛い。ガイドのオヤジはずっと歩いてラクダをひっぱっているからもっともっと大変なはずなのだけれど、平然とした顔をしている。仕事とはいえ、さすがの一言に尽きる。
 ラクダでの移動で何がしんどいかというと、お尻が痛いのはそれはそれでキツイのだが、それよりも何よりも眠くて仕方なかった。僕は乗り物に乗るとすぐに寝むくなってしまうという病気にかかっている。電車が最も顕著で、仕事帰りなどはものの30秒で眠れるのだが、ラクダも慣れてくると気持ちよくなってすぐに睡魔が襲ってきた。
 何度も瞬間的に眠ってしまってラクダから落ちそうになる。ラクダはけっこうでかいので下が砂地とはいえ、落ちるとただでは済みそうにない。結局2時間近く歩いて移動してしまった。
 慣れてないので坂道が辛い。ガイドのオヤジのようにスタスタと歩けず、すぐに足が砂にとられてしまう。それはそれで砂漠を歩くのはいい経験になったけど……。





 宿についてしばらく休むと、すぐにまた遊びに行きたくなってしまった。このへんは好奇心が簡単には休ませてくれない。夕方からみんなでサンドボートに出かけることになった。
 サンドボートとは要するにスノーボードの雪が砂にかわっただけ。砂ですべるのはどんなものか興味があったが、砂では思ったようにスムーズにすべることができなかった。ターンもきついし、スピードが出ない。途中で止まってしまうと最悪だ。
 さらにリフトなどもちろんないので、ほんの短い時間すべると、その何倍の時間をかけて砂山を登らないといけない。さすがに辛くて、3本くらい滑ったら飽きてしまった。


サンドボードのガイドをしてくれた少年たち

 ボードをほったらかすと、そのあたりの砂丘で1番高いところまで登って夕陽を見ることにした。本当に砂漠の太陽は赤い。イースター島で見た夕陽も赤くて綺麗だったけれど、ここの夕陽はまたそれとは違って、とにかく赤いという感じだった。なんでこんなに赤いんだろう。







 ボードをレンタルショップまで返しに行くと、そこのお兄ちゃんがなかでミントティをごちそうしてくれた。モロッコではいつもミントティがふるまわれる。アルコールの飲めないモロッコではこれが酒代わりのウイスキーだといわれているが(もちろんアルコールは入っていない)、疲れているときに飲むとカロリーもとれてなかなか美味い(砂糖をたっぷり入れているので)。
 ミントティを飲んでいると、店のお兄ちゃんとその従兄弟にあたる少年が2人でタムタムという太鼓の演奏をしてくれた。
 これがすごくかっこよかった。だんだん叩くスピードが速くなり、踊るように太鼓をたたいていく。みんなその演奏にひきこまれて言葉ひとつ発せずに見入ってしまった。
 僕もやってみろと言われて挑戦してみたのだけれど、リズムと叩き方はわかっても、彼らのようにいい音が出ない。それでも除々に慣れてくると、一緒にあわせて叩けるようになって、そのお兄さんから「ムハンメド」という名前をいただいてしまった。
 なんで「ムハンメド」かはわからないけれど、とにかくそれが嬉しかった。モロッコではこの名前で通すことにしよう。タイガーの名前ともしばしお別れだ。


この人は本当にいい人だった。

 あまりに楽しかったので、いったん宿で食事をとって、もう一度お店に行ってもいいかと聞いたら、「ノープロブレム。ノークローズ」と言ってくれた。料金はタダ。完全に彼らの好意だった。
 結局、夜中の10時にお店にいって、12時すぎまでおじゃましてしまった。モロッコ音楽の素晴らしさに触れ、タムタムの面白さを満喫し、モロッコ人の親切をいっぱいに感じて宿に帰る。僕はもちろん、一緒に行った全員が幸せな顔をしていた。

 本日の寝床もやはり星空の下だった。オーナーのノリコさんに屋上のテラスで寝かせてもらった(テラスで寝ると宿泊費が25DH(370円)になる)。これで3日連続。空を見ながら寝るのが癖になってしまいそうだ。
 布団に入って空を見上げると、タムタムの太鼓のリズムがまだ頭のなかに残っている。星空の下でタムタムのBGMをかけながら、今日も幸せな気分で眠りにつくことができた。
 
author:tiger, category:Morocco, 21:48
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