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ゲバラの参謀役の家を訪問
日本を出発してから106日目
ただいま9カ国目
キューバのトリニダーにいます


 今日は昼すぎからビーチに行った。キューバのビーチといえばバラデロのビーチが有名だけど、トリニダーのビーチも綺麗という話を聞いていたので、近くのアンコンビーチに向かうことにした。

 僕の中で海といえばやはり生まれ育った日本海。荒波のなか、岩場でもぐってアワビやサザエを取っていたころの印象が強い。なので、これまで「ビーチ」と呼ばれるリゾート地には国内外を問わずあまり興味を示さなかった。
 南米ではブラジル、アルゼンチンでビーチを経験したけれど、ビーチ自体にはさほど感動することはなかった。

 で、今回のビーチ。実はけっこう感動してしまいました。
なにせ、エメラルとグリーンのビーチを見たのが生まれて初めて。しかも水温は温泉みたいに温かくて気持ちよく、観光客が少なく地元民が多いというところもいい。





 ビーチで身体を焼いたり、水に浸かったりして遊んでいたら、隣にいた家族連れが話しかけてきた。
「どこからきたんだい?」
「仕事は何をしているんだ?」
 質問に答えながら話しているうちに、その家族の主、エディは以前フィデル・カストロの護衛をしていたという話になった。
「えっ、あのカストロの!」
 Mちゃんとびっくりしていると、さらに彼は、
「うちの親父は昔、ゲバラと一緒に戦っていたんだよ」
 と話してくれた。
「ええええっ、ほんとに!? それはすごい!」
 僕もMちゃんもゲバラ好きなので更に驚いていると、
「親父は今も元気だから、よかったら家に話を聞きにくるかい?」
 と、お誘いを受けてしまった。
 うーん、これは思い切って行ってみるしかない。Mちゃんと相談して、今晩エディのお宅におじゃますることにした。

 宿に帰り、色々聞きたいことを考える。そうそう、ついでに言うと、この日都合3度目の毛染めに挑戦。おかげさまでようやく茶色くなったかな。本当はシルバーにしたかったんだけどね。

 夜9時半、宿を出てエディの家に向かう。宿のおじさんがエディの親父さんと知り合いらしく、「近いから一緒に行くよ」といって家まで案内してくれた。
 歩くこと15分。エディの家に到着。エディ夫妻に歓迎をうけたあと、奥の部屋から彼の父親であるゴルバンが登場した。
 鼻髯をたくわえ、優しそうに見える顔立ちながら目に鋭さを感じさせる。全体的には静かな雰囲気なのだが、部屋に入ってきた瞬間になんともいえないオーラを感じてしまった。いくつもの修羅場を乗り越えてきたからこそ出せる風格なのだろうか。

 まず、最初に見せられたのが、彼とゲバラがツーショットで1面にデカデカと写っている新聞だった。
 内容は、2人のロングインタビュー。どうやら彼はただ一緒に戦っていただけではなく、ゲバラの参謀役として、常にゲバラとともに行動していたようだ。他にも彼とゲバラが一緒に写っている写真がいくつもある。
凄い! こんな人と話ができるなんて!
 彼は現在78歳。コンゴ、アンゴラ、パナマなどでもゲバラとともに戦ったが、コンゴで胸を負傷し、ゲバラが殺されたボリビアには同行できなかったという。ゲバラからは「ワシリ」という名で呼ばれていたらしい。感激しながらゲバラの人となりを聞くと、ゴルバンはゲバラについて静かに話しだした。

「彼は、とても静かな人だった。声を荒立てたりするようなことはなく、口調もおだやかだった。カストロとは一心同体で、言葉をかわさなくともお互いのことをわかっていたよ」

 すごい人に会えた。いろいろと話を聞いた後、お礼を言って最後に写真をお願いした。すると彼は「写真はやめよう」と断ってきた。
 過去の栄光を誇ろうともせず、心だけは今もゲバラと一緒なのだろう。本当にかっこいい人だった。

author:tiger, category:Cuba, 16:27
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