- スペインといえばパエリア、バルセロナといえばサグラダ・ファミリア
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2013.08.11 Sunday
ヨーロッパ旅 28日目
ただいま、10カ国目
スペインのバルセロナにいます
バルセロナ2日目。
昨日はサンダルで歩きすぎたため、今日は足が張っている。
数時間ビーチにいただけなのに日焼けして体がヒリヒリする。
今日は無理せずのんびりしようと思っていたけど、バルセロナは楽しい町なので結局一日中歩き回っていた。
今日の夜行バスでバルセロナからマドリッドに移動する。バスチケットはネットで34ユーロで購入した。11時にチェックインをすませ、宿に荷物を預かってもらおうと思ったら、午後4時までなら3ユーロ、それ以降まで預かるなら5ユーロも必要だという。
旅人の足元をみた姑息なやり方。1泊15ユーロの宿で5ユーロは高すぎだろう。
とはいっても、荷物を持って観光するわけにもいかず、仕方ないので5ユーロで夜9時まで預かってもらうことにした。
宿を11時に出発し、歩き始める。バルセロナの町は地下鉄で移動すると便利なのだけれど、歩けない距離ではないから、結局、一度も地下鉄を使わずに全部歩いて移動した。
スペインにも自転車泥棒はいるようだ。でも、タイヤを外して盗むなんてかなり強引。
日本もガソリンは高いけど、スペインはもっと高い。
本日、最初に向かった場所は、「サグラダ・ファミリア」。
バルセロナといえばガウディ建築、ガウディ建築といえばサグラダ・ファミリアだ。
ガウディ建築の傑作といわれ、すでに施工されてから100年以上が経過している。
そう、ガウディ没後もずっと建築が続いているのだ。しかも、完成までには今後さらに100年近くを要するというから、僕が生きている間に完成することはほぼ不可能だ。
宿から歩いて到着した場所は建物のちょうど後ろ側だった。はっきりと覚えてはいなかったけれど、6年前とは少し変わっているような気がする。建物の後ろ側がチケット売り場になっていたので、チケットを買おうかどうか迷っていたけど、その列がひたすら続いて広い敷地をぐるっと囲っていた。たぶん数千人の人が並んでいただろう。
サマーホリデーとはいえ、観光客多すぎ。いったい何時間待ったら中に入れるのだろうか。
サグラダ・ファミリアの後ろ側。観光客が多すぎて正面かと間違えるほどだった。
建物の正面に移動すると、そこには見覚えのある化け物のような建物がそそりたっていた。
まあ、よくもまあこんなものを作ろうと思ったなとあきれるほどの緻密な設計は僕がこれまで見てきた世界中の建築物の中でも秀でている。
そのまま正面に回ってみた。久しぶりに会うサグラダ・ファミリアはやっぱり常軌を逸していた。
正面。入口のデザインは凝りすぎだろう。
柵の外から細かい建築様式をのんびり眺めた。しっかり見るにはチケットを買って数時間かけて見たほうがいいんだろうけど、人は多いし暑かったので、今回は外から見るだけにすることにした。
またすぐ見に来たいとは思わないけれど100年後に完成したサグラダ・ファミリアを一度見てみたいというのはここを訪れた人の共通の願望だと思う。
サグラダ・ファミリアの観光を終え、建物を背にしながら町の中心部へと移動する。
すでに太陽は空高く昇り、暑さでまいってしまった。ちょっと休憩したいと思い、どこかに安いバルはないかと歩いていると、ビール1本が1ユーロという激安のバルを発見した。
料理メニューにはなぜかスペイン料理に混じってチャーハンや焼きそばが。
そう、この店は中国人が経営するバルだった。
ここスペインでも中国人経営の店は多い。中国人だからといって中華料理の店をやるのではなく、バルや土産物屋、日用品の店などいろいろな店を経営している。
ビールとサラミのサンドイッチを注文して3.5ユーロ。このサラミのサンドイッチは大量のサラミにソースがかけてあってかなり美味かった。安くすんだし、店長の中国人と中国語で話せてなかなか楽しかった。
この生ハムサラミサンドはかなり美味かった。
ここからは散歩をしながら街を散策。町の東側を中心に散策し、疲れたら土産物屋などに入って体を冷やしていた。
ピカソ通り。でもピカソ博物館は人が多くて入らなかった。
ここにもあった凱旋門。この旅で3回目。
公園では現地人がお手製の武器で剣術の真似事をしていた。
ACバルセロナの公式ショップ。
バルセロナ対マドリッドのチケットを販売していた。
レストランが周囲を囲むカタロニア広場。
バルセロナの町はこのような建物にはさまれた狭い通りが多い。
特に目的地もなく、ぶらぶらと歩いていると、いつの間にか昨日も行ったサンブラス通りに到着した。
サンブラス通りは日曜ということもあって、多くの家族連れで賑わっていた。夕方になると大道芸をする芸人も増えてきて、多くの人が足を止めていた。
似顔絵描き、仮装、ジャグリングなどいろいろやっていたけれど、やっぱり圭さんも言っていたように、ここの大道芸はかなりレベルが高いように感じた。
時刻は夕方5時。まだ日は高く、夜行バスの時間を考えるとまだかなり時間がある。
疲れたので涼しいスーパーに行ってのんびり商品を見ていようと思ったら、昨日行ったカルフールは今日は日曜でお休みだった。
ならばと昨日行った市場に行ってみると、ここもやっぱりお休み。いくら人が来ても日曜日は休みにするところは、イタリアやハンガリーと同じだった。
みんな、生活に便利を求めているのではなく、生活に幸せを求めているのだろう。
カルフールは安いから好き。
休みと知らずにがっかりしていた観光客は結構いた。
仕方ないのでミニスーパーに行って、店の外でジュースを飲んでいると、背後から声をかけられた。
振り返ってみると、昨日一緒にバルにいったAさんだった。
なんて偶然。
それじゃ、今日も一緒に夕食を食べようという話になり、7時に待ち合わせして、今日はスペイン名物のパエリアを食べにいくことになった。
スペインといえば生ハムとパエリア。やっぱり1回は食べておかなければ。
7時までまだ時間がったので、サンブラス通りを南に歩いていくとハーバーに出た。ハーバーの前にはコロンブスの塔があった。
コロンブスの塔
7時になったのでミニスーパーの前でAさんと合流。
さっき声を掛けられたサンブラス通りのパエリア屋が値段も安く、良さそうな店だったから、そこに行ってみることにした。
サングリア。オレンジ以外にもいろいろ果実が入っていた。
ピザも頼んでみた。けっこうでかい。厚生地だった。
そしてパエリア。やっぱりシーフードでしょう。文句なしに美味い!
サングリア2杯、ピザ、パエリアで20ユーロ。1人あたり10ユーロでこれだけ飲み食いできるならかなり安い。
普通はパエリアだけで13ユーロくらい、サングリアが4ユーロくらいするから、かなりお安く、それでいて味には満足できた。量も多くて腹いっぱいになった。
昨日も今日も、Aさんとは偶然の出会いで一緒に食事をしたけど、これも旅の醍醐味。観光は一人でよくても、やっぱり食事は1人じゃ寂しいから、Aさんのお陰でバルセロナでは楽しい食事ができた。
8時半くらいにAさんと別れ、宿に戻る。
預けていた荷物を受け取って、北バスターミナルに向かった。
バスセンターは昼間にも確認のために近くを通っていたので、すぐにたどり着けた。
昨日の夕方にバルセロナに到着するはずだったSは今日の夜行バスで一緒にマドリッドに行くはずだったのだけど、やっぱりバスターミナルにはいなかった。
何かのトラブルで飛行機が飛ばなかったか、乗れなかったのだろう。マドリッドから13日に日本に帰国するチケットを持っているから、何とか明日中にマドリッドに来れればいいのだけれど……。
そんなことを思いながらバスターミナルで待っていると、出発時間になってマドリッド行きのバスが到着した。
荷物を預けようとしてバスの横に行くと、なんとそこにSが現れた。
「おおお! S!」
なんでも、Sが昨日乗る予定だったクロアチアのドブロブニクからバルセロナまでの便が大雨と故障が原因でなかなか出発せず、空港で30時間も待たされて、ついさっき、ようやくバルセロナ空港に到着したらしいのだ。
「空港から荷物を持ったまま、なんとか夜のサグラダ・フォミリアだけ見てきました」と息を弾ませている。
いつ飛ぶか分からない飛行機を待つのはかなりきつかっただろう。30時間待つなら航空会社がホテルを用意するのが普通なのだけれど、それもなし。
話を聞くと、その航空会社は僕がイタリアから利用したのと同じブエリング航空だった。
さすが格安航空会社。
でも、あまりに迷惑をかけて乗客からのクレームがひどかったため、今回の航空券料金はすべて返却されるらしい。
30時間も空港で待つのは辛いけど、2万円の航空券代が無料になるのはかなりおいしい。
「うーん、どっちのほうがいいだろう?」と真剣に考えてしまった。
でも、このバルセロナの町で、夜のサグラダ・ファミリアしか観光できないのは、やっぱりもったいないなあ。この2日間のバルセロナ観光は2度目だというのにかなり楽しかった。
なにはともあれ、何とかSと一緒にマドリッドに行けることになった。