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ブリュッセルでスリに会う

ヨーロッパ旅 6日目
ただいま、3カ国目
ベルギーのブリュッセルにいます




パリ最終日。今日は午後のバスでベルギーに移動する。

この2日間でパリの主な観光地はほぼまわっていたので、今日の午前中はのんびりと過ごすことにした。

現在宿泊している日本人宿「Paris KYO」は2日間しかいなかったけれど、なかなか居心地の良い宿だった。

パリの名所、宿の近くの店、ヨーロッパの移動の方法など、いろいろな最新情報が生の声で聞けるのは日本人宿のよいところだ。
荷物の心配もする必要がない。なんだかんだ言って、日本人って信用できるよね。



泊まったドミトリー


リビング


宿を出たのは正午0時だったけれど、管理人の京さん、それにこの宿に長期滞在しているルーマニア人のアンドレアがわざわざ下の道まで見送りにきてくれた。




京さんらに別れを言い、地下鉄を使ってユーロラインズの乗り場にむかう。パリではドイツと違い、チケットを持っていても、1時間前からのチェックインすることが必要で、そこで荷物のラベルと番号札をもらい、それを運転手に見せないと乗車できない。



地下鉄オペラ駅のホーム。


パリの地下鉄。日本とあまり変わらない。



ブリュッセルへは今回もユーロラインバスで。


パリ郊外は広大な農地が広がっている。



午後2時半にパリを出発したバスは午後6時半にベルギーのブリュッセルに到着した。


バスが到着したModi駅。


ちなみに、バスチケットは28ユーロ(3500円)だった。
さあ、あとは予約しておいた宿に向かうだけ、のはずが……今日のハイライトは実はこれからだった。

ブリュッセルの人はみな穏やかな感じで、とても親切だった。宿までの行き方がわからずに話しかけたベルギー人は皆親切に説明してくれたし、なんとなくパリと比べるとのんびりした感じがする。パリではスリや睡眠薬強盗などがあると聞いてかなり警戒していたから、ベルギーはもう少し安心できそうな感じだ。


 

と思っていたのだが………


実は、ブリュッセルに到着早々、なんとスリに会ってしまった。



事件が起こったのはここからトラムに乗ってすぐ。


地下鉄からトラムへ乗り換えたのだが、トラムがなかなか来なくて30分以上待たされた。ずっと待っていた乗客が一気にトラムに乗り込んで、チケットを機械に通す。

ブリュッセルの交通は便利で、地下鉄、トラム、バスが同じチケットで乗れ、1時間以内なら、どれだけ乗っても、何度乗り換えても2ユーロ。僕はお得な5回券を7.7ユーロで購入していた。


人混のなか、改札の機械の近くにいた乗客の老人にチケットを渡して機械に通してもらう。老人はとても親切で、ちょっと談笑していたのだが、左のほうから何か違和感があった。



振り返ってみると、大柄の40代くらいのおっさんが、スーツを右手にまきつけて、その間から手を伸ばしている。慌てて肩掛けのショルダーを見ると、前面のポケットのチャックが全て開けられている。しかも、一番大きいポケットは中の隠しチャックまで開けられているではないか。


こういうバッグが、



こんな感じに開けられていた。


こいつ!
おい、取ったものを返せよ!


周りは人でいっぱいなのに、大声でどなってやった。
もちろん、日本語で。


そいつはニヤニヤしながら、お手上げのポーズを取る。



お前、俺の財布とっただろ!

返せよ! 返せよ!! 返せよ!!!


周りにいる人たちもざわつきだした。

その人たちによく見えるように、すべてのファスナーがあけられたバッグを四方に見せ、おっさんが手に持っていたスーツを奪って、その中から手を伸ばしていた様子を周りにいる全員に分かるように再現した。


おっさんは相変わらずニヤニヤしながら、取ってないと言っている。
そして、何度も、バッグの中を確認してみろ、確認してみろと繰り返し言ってくる。


実は、財布の中には20ユーロ程度しか入っていなかった。

大事なものは全て別の場所に入れているから、そんなに痛手ではなかったのだけれど、ニヤニヤしながら笑っているのと、自分が全くチャックを開けられていたことに気づかなかったことで腹が立った。


こちらの大げさなアピールで周囲から変な目で見られ、そのおっさんも多少慌てたようだが、相変わらずニヤニヤしながら確認してみろ、確認してみろと繰り返し言っている。



そこで、ふと頭にあることが思い浮かんだ。

そういえば、小銭の入った財布は、スリ対策として、バッグの裏側、つまり体に接するポケットの奥に見つかりにくいように隠していたのだ。


ということは、何も盗まれていないじゃないか!!!



盗まれていないのに、盗んだと言いはっていた僕。
盗んではいないが、明らかに盗もうとしたおっさん。


これはどっちが悪いのか?




そんなもん、おっさんが悪いに決まってる。



そのおっさんは次の停留所に止まると、慌ててトラムを降りていった。こちらは追いかけるふりだけして、トラムに残った。


だって、何も取られてないんだもん!


でも、これはさすがに、恥ずかしくて周りの人には言えなかった。



周りでその一部始終を見ていた客は、こちらを不憫に思ったのか、降車するときに、「GOOD  LUCK!」と声をかけてくれたり、席を譲ってくれたり、僕が降りる駅を教えてくれたりした。



でも、僕は何もとられていない……


だから、本日のタイトルは「スリに遭った」ではなく、「スリに会った」である。


にしても、安全そうに思えたブリュッセルの町にも、こんなスリ野郎がいたとは残念だ。

実は、フランクフルトで別れたSとブリュッセルの宿で合流したのだが、Sも危うく置き引きにあいそうになったという。

ベンチで座っていると、現地人から話しかけられ、その瞬間に別の奴にリュックを奪われそうになったらしい。

幸いなことに、Sはすぐにそれに気づいてリュックを引き寄せたため、そいつはすぐに立ち去ったそうだが、日本人二人がブリュッセルに来て早々、別々の場所、別々の手口でスリに遭いそうになったのだから、これはそうとう気をつけなければいけなそうだ。


宿に到着すると、とりあえず、シャワーを浴びて、洗濯をして、スーパーに買い物に行き、スパゲティーを自炊した。



今回の宿、「Solys Hostel」。一泊16.5ユーロ



今回のドミトリー


買ってきたワインを飲み、パスタを食べながら、今日のことを反省した。

スリや強盗に遭わない一番の方法はしっかり注意しておくこと。
相手もプロだから注意している人間は狙ってこない。
そして、もし狙われたら、抵抗することなく身を守る。


今日の僕はどちらもできていなかった。


でも、本物のスリに会い、犯罪現場に立ち会えた。
被害はゼロ。
なかなか面白い体験ができたと言えなくもない。

トラブルやアクシデントを旅ネタに変えて前に進む、それはバックパッカーの常套手段ではあるけれど、やっぱりこれからはもっと気をつけようと思う。


author:tigerblog, category:ヨーロッパ番外編, 16:16
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