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ジンバブエで大金持ちに!?
日本を出発してから319日目
ただいま33カ国目
ジンバブエのビクトリアフォールズにいます


 本当にお世話になったマキさんにお礼を言ってチェックアウトし、今日は国境越え。32カ国目ザンビアから33ヵ国目となるジンバブエをめざす。

 実はジンバブエも、一昨日バンジージャンプを見に行った際に橋の上でちょっと入国していた。バスも出ているらしかったけれど、ちょうど場所もわかっているので、今日もそこから歩いて国境を越をえることにした。
 ビザ代30ドルを払い、歩いて国境を越えてジンバブエに入ると、そこは「ビクトリアフォールズ」というまさにビクトリアの滝と隣接した町だった。

 ジンバブエにはちょっと危惧していることがあった。換金レートだ。
 この国は現在、というかけっこう前からインフレが激しく、公式レートは1USドルが30万ジンバブエドルなのだが、これはかなりレートが悪いらしい。
 旅人はみんな闇で両替するのだが、これが1週間もするとまったく違ったレートにかわっている。なかなか最新情報がわからなくて困っていたのだけれど、運良く昨日の夕方にジンバブエから日帰りで遊びにきたという日本人夫婦の旅行者と宿で会い、1USドルはだいたい140万ジンバブエドルだと教えてもらっていた。

 これは公式レートのほぼ4、5倍だ。町にはいってすぐに現地人に声をかけられ、さっそく闇両替の誘いをうけていると、昨日あった日本人夫婦とばったり再会した。

「おや、また会いましたね」

「いや、向こうから見ていて、たぶんそうだと思ったので来てみたいんですよ」

「今ちょうど、両替しようと思ってたんです」

「そうだと思った。今日はなんか、またレートが変わったみたいで、1USドル、150万ジンバブエドルで交換できますよ」

 というわけで、またもや運良く最新情報を入手してしまった。

 この夫婦は、実は10年くらい前に僕と同じように世界一周の旅をやっていたそうだ。今回は仕事休みを利用しての短期旅行だそうだが、ネットも普及していない10年前の旅は今とはまったく違ったものだったろう。

「結局、3年以上かけてのんびり旅したんですけどね。確かにネットはほとんどなかったです。でも、それはそれでなんとかなるもんで、楽しかったですよ」

 なるほど確かにそうかもしれない。お礼を言って夫婦と別れ、1USドル=150万ジンバブエドルでいいということになったので、現地人と一緒にオフィスに移動した。
 一応、闇両替は法律で禁止されている。道端で交換していると捕まる恐れがあるのでオフィスに移動するわけだが、それ以外にも理由があった。

 極度のインフレのため、紙幣が大量に渡されるからだ。
 とりあえず20ドル分両替しようとしたら、返ったきた紙幣がなんと150枚。これは全てこの国で一番値段の高い20万ジンバブエドル紙幣でだ。
 たしかにこれでは、町中で枚数を数えていたらすぐに捕まってしまう。

 20USドル札1枚がいきなり150枚という大量の紙幣になったので、もちろん財布には入らない。仕方がないので輪ゴムで止め、買い物袋を財布代わりにしてポケットに入れて持ち運ぶことにした。





 何を買うにも、大量の紙幣の束から大量の紙幣を抜いて渡す。大金持ちはこんな感じなんだろうか……。インチキ大金持ち気分を味わいながらの買い物は悪いものではなかった。
 どうせしばらくすれば面倒くさくなるんだろうけど……。

 もうひとつ、この町では今まで味わったことのない光景が見れた。商店に品物がほとんどないのだ。
 これまでも物資に不足している貧しい村には何度か滞在してきたが、この町はビクトリアフォールにある観光都市だ。店にはきれいな棚が並んでいるのだけれど、それにほとんど物が入っていないのだ。





 あまりのインフレで現地通貨の価値がさがり、海外から物資を輸入することが極度に難しくなっているのだろう。
 ここまで現地通貨の価値が下がると、これはもう近い将来に単位を切り上げるしかないだろうが、そこでまたこの国は苦労するはずだ。

 ただ、ここの現地人も経済が破綻しているというのに、なぜか明るい。あまり悲壮感が漂ってこないのが不思議だ。町中でも顔を見ればすぐに声をかけてくる。
 だいたい、こちらに声をかけてくるときは、

 1、換金
 2、土産物
 3、マリファナ
 4、女

 と、以上の4つにほぼ限定されるが、それでも人懐っこさがあるので、僕自身はそんなに嫌な気はしなかった。

 宿は中心からちょっと離れたキャンプサイト「レストキャンプ&ロッジ」のドミトリーに1泊9ドルで泊まることにした。
 あいにくキッチンがなく、自炊しようと思って買ってきた食材をどうしようかと困っていると、宿の人のはからいで、スタッフ用キッチンを特別に使わせてもらえることになった。


「レストキャンプ&ロッジ」





 夜中にはダンスチームがキャンプ場内でアフリカンダンスを踊って見せてくれた。これがなかなか迫力があって面白かった。
 経済が破綻しているジンバブエ。でも、初日はそんなに悪い印象を感じなかった。







 明日は水不足でがっかりしたビクトリアフォールに再チャレンジする予定だ。
 ザンビア側よりもジンバブエ側のほうがいいと今日会った日本人夫婦から聞いていたし、夕方にスコールがあったので、少しは水量が増えているかもしれない。
 あまり期待しないで、でもちょっと期待しながら行ってみよう。
 
 


 



author:tiger, category:Zimbabwe, 19:13
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ビクトリアフォールに再チャレンジ!
日本を出発してから320日目
ただいま33カ国目
ジンバブエのビクトリアフォールズにいます


 朝からあいにくの雨模様にもかかわらず、今日は午前中から精力的に動き出した。目的は2度目のビクトリアフォールである。

 イグアスの滝もアルゼンチン側とブラジル側の両方から滝を見た。ナイアガラの滝もカナダ側とアメリカ側の両方から。ならば今回もザンビア側からだけではなくて、ジンバブエ側からも見なくてはというのがその理由だ。滝は、場所によってさまざまな表情をもっている。だから飽きない。

 入場料はザンビア側の倍で20ドル。これは正直いって痛かったが、昨日から今日にかけての雨で多少水量は増えているかもしれない。
 わずかな期待を抱きながらチケットを買い、公園内に入っていくと、雨は次第に激しくなっていった。

 滝はというと、3日前に見たザンビア側と同じように、横に長く広がった岩盤が目の前につづき、そこを水が流れ落ちるという光景だった。







 うん、確かに水量はザンビア側とくらべるとかなり多い。

 もちろん満足できるところまではいかないけれど、水煙か雨かわからないような霧状の水を全身に浴び、びしょ濡れになりながら滝を見ていると、なんか滝を見に来たという気分になってしまった。




もう水煙で何も見えない。

 本当はのんびり滝の流れを見ながらポストカードでも書こうかなと思っていたのだけれど、雨は激しくなるばかり。急ぎ足で園内のコースをまわって、お昼前には宿に戻った。


子供たちが見に来てた。


巨人の二岡発見。


二岡。

 帰り道。雨があがって青空が広がっていく。うーん、失敗。あまり気合をいれすぎず、午後から行けばよかった。
 昼飯は昨日と同じように宿のスタッフルームで特別に調理させてもらって、午後からは町をうろついた。郵便局にいってポストカードを送ると、料金は日本円でたったの20円だった(公式レートでジンバブエドルを買ったとすると100円くらいだけど……)。
 ポストカードを送った人にはかなり迫力のあるビクトリアフォールの写真が送られているはず。全盛期の滝はこうなのだろう(ううっ、すごい……)。
 残念ではあるけど、この時期に来てしまったのだから仕方ないよね。また次回(があるのか?)に期待しよう。


こっちのポストは日本とほぼ同じ。


僕の顔をみるとすぐにたかりに寄ってくるガキんちょコンビ。2日で3回もおごらされてしまった。

 
 
 
 
author:tiger, category:Zimbabwe, 19:16
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