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ウユニツアーへ!
日本を出発してから50日目
ただいま4カ国目
ボリビアのウユニにいます


 ウユニツアー初日。旅行会社にいくと、2台のジープが用意されていた。参加者は11人いたのだが、そのうちの5人が日本人だったため、1台のジープを日本人旅行者5人がしめるという気楽なツアーになった。

 5人のうちの一人、キョウコさんはスペイン語が堪能で、運転手といろいろやりとりして僕らに伝えてくれる。スペイン語通訳付きだ。
 あとは昨日一緒に夕飯を食った山田、I君、M子さん、僕。あとガイド兼運転手のドロを加えた6人が今回のツアーメンバーだ。これから2泊3日、行動をともにするわけだけど、みんな気さくで話しやすいので、楽しい旅になりそうな気がする。

 ジープは日本が誇るTOYOTAの四駆でオフロード対応、荷物を車の上にくくりつけ、ツアーは午前8時に始まった。

 アタカマを出てちょっと走ると早くもチリのイミグレーションに到着する。出国手続き料1500ペソ(330円)を支払って簡単に出国。そこから走ること15分くらいで今度はボリビアの国境に到着した。こちらもたいした審査もなく入国できた。これでようやくこの旅4カ国目のボリビアに入国だ。

 ボリビアの印象はというと、まずウユニ。あとは標高が高いので高山病の恐れがあること。それから物価が安い、治安が悪い、ということくらい。これからどんな旅になるか楽しみだ。


いよいよボリビア入国


このあたりから高山植物が群生しています

 無事ボリビアに入ると、車はどんどんと標高をあげていく。アタカマの標高が2600メートルくらい、日本の富士山の標高が3800メートルくらい。今回はその標高を5000メートルまであげるのだから、高山病が怖い。

 高山病とは標高が高くなると罹る病気で、基本的に治す方法は山を降りて標高を下げるしかないらしい。この病気に一度かかると、頭痛がしたり、嘔吐したり、熱が出たりする。ひどいときは亡くなる人もいるし、一度なるといつ治るかわからないので、やっかいだ。

 症状や程度は個人差があるらしい。ペルーの方から南下してくる人は徐々に標高があがっていくので比較的高山病にはかかりにくいのだが、僕らのようにチリやアルゼンチンから北上してくる人は急に標高があがるので身体が対応できず、高山病にかかる可能性がかなり高いらしい。 

 僕自身、昨年は富士山に登っていて、そのときはなんともなかったのだけれど、今回は富士山よりずーっと標高が高い。今まで会った日本人バックパッカーからも、高山病で大変だったという話を何度も聞いているので心配だ。

 車は人ひとりいない舗装されていない道路をもくもくと進む。運転手のドロは運転が上手く、そんなに荒い運転でもないのに、一緒のツアーのもう一台の車にどんどん差をつけていく。

 車が止まると、そこは絶景ポイントで、いろいろな色をした湖と山々、それにフラミンゴが出迎えてくれる。思わず「なんで?」と言ってしまうような風景がつづき落ち着く暇もない。お昼に停まったポイントでは、温泉につかることもできた。


風がやむと湖は鏡に


この湖と空の色はなんなんだろう


山もこんな感じです


この温泉は気持ちよかった(水着着用)

 午後には200度の高温で地表がグツグツと沸く地獄谷のような場所を訪れ、ついには標高5000メートルの地点まで到達した。標高5000メートルといってもピンとこないが、少し動いただけで息切れがして胸が苦しくなる。1歩1歩本当にゆっくり歩いていないとヤバイ感じだ。
 とりあえず吐き気とかはないので、高山病は今のところ平気そう。このまま大丈夫であってくれればいいのだけれど……。

 最終的には標高4400メートルのコロラドという宿にたどり着いた。ここは昼間は日差しが強く、夜は標高が高いこともあって、かなり冷え込む。

 こちらの日本人グループは運良く誰も高山病にかからなかったが、もう一つのグループのほうはドイツ人の男性がロウ人形のような顔をして何度も嘔吐していた。見ているだけでかわいそうだし、それが自分だと思うと恐ろしい。高山病にも潜伏期間があるらしいから今夜と明日の朝が心配だ。


ボリビアの地獄谷


これ、200度です。


この湖の色は銅のせいらしい。


初日の宿。標高4400メートルです。

 宿に着いてから結構時間があったのだが、高山病は体力のあるなしがかなり影響してくるらしい。今日は夕食を食べたあと、さっさと寝ることにした。明日のツアーと対高山病にそなえなければ。
author:tiger, category:Bolivia, 18:46
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高山病の恐怖
日本を出発してから51日目
ただいま4カ国目
ボリビアのウユニにいます


 今日はウユニツアー2日目。昨日と同様、色々なポイントをまわって、最後に待望のウユニ塩湖を訪れる予定になっている。

 ウユニ塩湖は今回の旅のなかでもかなり行ってみたかった場所。要は塩の湖なのだが、今から数万年前に干上がり、水分中の塩分が固まって塩湖になったという。

 ボリビアには海がない。塩の湖ということは、大昔は海だった場所が地殻変動で突起して起きた現象なのだろうか。


朝。


出発!

 車は昨日同様、景色のいい場所を巡っていく。日本人メンバーは多少調子が悪いという輩もいたが、高山病はなんとか大丈夫そうだ。2時間くらい走ると、ドロが「これからは標高がさがっていくだけだ」と教えてくれた。今までずっと高山病の恐怖をかんじながら動いていたので、緊張感も少しやわらいで楽になった。

 車は相変わらず人ひとりいない道中を走る。あるのは野っぱらに植生する高山植物とリャマという動物、それにフラミンゴくらいだ。リャマは耳のところに色々な飾りをつけているので家畜なのだろうか。

 ドロに聞いたところによると(もちろんキョウコさんの通訳によるもの)、リャマの肉はコレステロールがゼロの健康にいい肉らしい。かわいい動物なのだけど、食肉ということは一度くらい食してみたいなあ。


自然にできた変な岩




風が岩を削ってこんな形に


リャマ。なんか愛らしい。

 お昼に昼食のため立ち寄った民家では、これぞボリビア人というかわいい少女とも親交を交わすことができた。

 昼食も食い終わり、いよいよウユニ塩湖へ出発するはずだったのだが、ガイドのドロは今日はウユニ塩湖に行かないという。なんでも、ウユニ塩湖付近が曇天で、今行くと危ないらしい。

 ウユニ塩湖は1年間で二つの顔を持つ。乾季には表面の水が蒸発し、湖一面が真っ白になって、まるで南極のような場所になる。一方の雨季は、雨が湖の塩の大地の上にたまって、鏡のように大地と空を映し出す。

 どちらもかなり魅力的なのだけれど、今はちょうど雨季。空と大地がどっちかわからないような景色なので、曇りになると方向が判別しづらくなるらしい。現に少し前、曇天の日に観光客5人が塩湖に入り、方向がわからなくなって亡くなったという。

 これでは仕方ない。明日の最終日にはちゃんと塩湖には行くということで、今回は予定を変更して1日早くウユニの町に入ることになった。


ボリビア人姉妹。

 ウユニの町にあと40分くらいで着くという頃になって、突然車がパンクした。多分使い古したタイヤがすりへって穴が空いたことが原因だと思うが、運転手のドロは慌てるそぶりもなく要領よくタイヤをはずし、積んであった予備のタイヤと取り替えていった。

 ドロは48歳らしいが、昔は山で木材を運ぶ仕事をしていたらしい。「だから今でもパワーはあるよ」と言っていたが、己の腕っぷしを頼りに働く男はかっこいいと思った。


ガイド兼運転手、ドロ。

 午後4時頃、車は無事にウユニに到着。ウユニは標高3600メートル、人口1万人の町だ。住人はインディヘナがほとんどで、治安はかなりよさそうだ。世界一大きいウユニ塩湖を見ようと訪れる観光客でにぎわっている。

 ホテルはこの旅で一番というくらい立派なホテル。ツアー代金に含まれているので追加料金の心配もなく、さらに人数の関係でダブルの部屋を一人で使えることになってかなり居心地よかった。

 標高も一時期よりだいぶ下がったので少々動いても息切れしない。体調良好、気分上々。明日のウユニ塩湖が楽しみだ。






ウユニの町
author:tiger, category:Bolivia, 22:15
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絶景!ウユニ塩湖
日本を出発してから52日目
ただいま4カ国目
ボリビアのウユニにいます


 ウユニツアー3日目。
 今日はツアー最終日にして、いよいよこのツアーのメイン、ウユニ塩湖を訪れる。

 運転手のドロが10時半にホテルに迎えにきてくれ、車は一路ウユニ塩湖を目指す。途中、塩湖近くの町に立ち寄ると、塩のイスや家があって、塩で作られたいろいろなお土産が売られていた。塩湖には塩のホテルがあるらしい、いったいどんなものなのだろう。


朝から軍隊のランニング


ウユニの市場


塩でできたお土産


リャマとアミーゴに。

 その町から1時間ほど走り、正午前、車はついにウユニ塩湖に到着した。
 真っ白な大地がつづき、その上に水が張っている。水は10〜15センチくらいたまっているだろうか。

 ドロに聞くと、塩盤は1メートルくらいで、その下は水だという。雨季は塩盤の上に雨がたまり、乾季は乾いて塩の大地になるらしい。塩湖上にこんもりと盛られた白い山が見えるが、これは塩を盛って水分を抜いているのだという。水分が抜けた塩はトラックで運ばれ、海のないボリビアの貴重な食塩として使われるらしい。

 車は水の張った塩湖をもろともせずに走っていく。さすが日本が誇るわれらがTOYOTAだ、どんどん塩湖を進んでいく。男性3人はドロにお願いして車の上の荷台に登らせてもらった。気分上々、景色最高、ウユニにきてホントよかった。

 まだほとんど世界の自然を目にしていないのだけれど、ウユニ塩湖の風景は数ある世界の風景のなかでも異質だと思う。こんなのちょっと考えられない、というような世界が現実にあったのだから。

 世界各国から訪れた旅行者も大喜びだ。我を忘れて写真を撮っている。I君は日本から持参した一眼レフで写真を撮っている。うらやましいなあ。













 車は30分ほどでウユニ湖上に建つ塩のホテルに到着した。塩のホテルは本当に塩でできたホテルで、実際に20ドルで泊まれるとか泊まれないとか。ここに1泊してサンセットやサンライズ、一面の星空を眺めたらさぞかし最高だろうなあ。まあいいや、それは次回にとっておこう。乾季のウユニも見てみたいし……。













 ウユニ塩湖の最高の景色に感動し、余韻を楽しみながら車で宿に戻る。ガイド兼運転手のドロともこれでお別れだ。最高のツアーをありがとう。







 今日の宿はあまりに前日の宿泊がよかったので、もう一日、同じホテルに泊まることにした。今度は自腹になるが、2人部屋で1人65ボリ(980円)。物価の安いボリビアにしては贅沢だけど、1泊だけなのでまあいいか。

 明日の夜には夜行バスでラ・パスに移動する予定。チケットも90ボリ(1350円)のやつをゲットした。

 部屋に戻って鏡を見ると、顔面が異常に焼けていた。塩湖の照り返しが影響しているのだろうけど、この焼け方は尋常じゃない。そんなことを思っていると、なんとなく頭がくらくらしてきた。直射日光にやられたのだろうか。

 頭痛薬を飲んでしばらく横になっているとだいぶ気分がよくなったが、頭の痛みがおさまったと思ったら、こんどは腹を下してしまった。I君も腹をやられたらしいので、何か悪いものを食ったのかもしれない。

 ちょっと辛い。結局今日は夜10時くらいに就寝した。夜中便所に何度もかけこみつつ、ウユニ塩湖の光景に浸りながら……。
author:tiger, category:Bolivia, 22:23
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やっぱり食中毒っぽい……
日本を出発してから53日目
ただいま4カ国目
ボリビアのウユニにいます


 一晩たってみたけれど、なんかやっぱり調子が悪い。ゲリも止まらず、頭痛も続いている。正露丸を飲めば頭痛がひどくなり、頭痛薬を飲んで頭痛が治まればゲリがはじまる。

 どうやら食中毒っぽい。基本的に身体は丈夫なはずなのだけれど、屋台で食ったハンバーガーが悪かったのだろうか。同じハンバーガーを食ったI君とともに一日中ヘロヘロだった。

 11時にチェックアウトしてからはずっとロビーでへばっていた。今日は午後8時のバスでラ・パスに移動しなくてはならない。多少調子はよくなったものの、頭痛とゲリをかかえたままバスに乗り込んだ。

 予定では明日の午前8時にラ・パスに着く予定。12時間の移動になる。バスにトイレがついてないので、頭痛はよくても腹の調子が心配だ。なんとかラ・パスまでもってくれるといいのだけれど……。

 というわけで、本日はへばっていたのでこのへんで。バスの中でどうなったかは明日の日記にて報告します。
author:tiger, category:Bolivia, 18:50
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世界最高所の首都ラ・パス
日本を出発してから54日目
ただいま4カ国目
ボリビアのラ・パスにいます


 移動すること10時間、バスは朝8時半にボリビアの首都ラ・パスに到着した(憲法上の首都はスクレらしいが、実際の首都はラ・パスらしい)。

 ラ・パスは標高3650メートル、世界で一番標高の高い首都、つまり世界最高の首都だ。人口は110万人で、そのうち半数以上がインディヘナ(先住民族)、南米でインディヘナがもっとも多い都市らしい。
 ボリビアは南米でも一番物価の安い国だと言われている。ウユニは物資の移動などで多少物価が高かったけれど(それでもかなり安い)、ラ・パスは本当に物価が安い。この都市では少々贅沢をしてもいいかもしれない。

 昨夜は悪道を揺られながらも何とか細切れに睡眠をとれた。腹も何度か危ない場面があったけど、なんとか我慢しているうちに治まって、頭痛もほぼ解消した。同じバスに乗った同じ症状のI君は僕以上に症状がきつかったようだ。何度かあきらめそうになり、ほとんど漏らしそうになりながら、必死に堪えてラ・パスにたどりついたらしい。

 ラ・パスに着くとバスターミナルからタクシーで移動、とりあえず事前にチェックしておいた「エル・ソラリオ」という宿にたどりついた。4人部屋のドミトリーで一人一泊25ボリビアーノ(380円)、きれいな造りの部屋でシャワーも温水がでるというのでラ・パスの宿はそこで即決した。
 ちなみにドミトリーはI君と山田も同じ部屋、なんとなくなりゆきで、ひきつづき山田と一緒に行動している。

 宿に荷物を置くと、ミラドール・キリキリというラ・パスの街が一望できる高台までバスで行ってみることになった。体力は消耗していたけれど、頭痛とゲリの心配がほぼなくなったので、気分はそれほど悪くない。なんとかやっていけそうだ。

 この街の移動手段は乗合バスがほとんどで、だいたい1ボリビアーノ(15円)で市内のどこでも移動することができる。ウユニから同じバスで移動していた日本人旅行者のI君がラ・パスに一度滞在していたらしく、案内役をかってでてくれたので簡単にその高台までたどりつくことができた。

 高台からの景色は異様だった。ラ・パスはそれほど面積の大きな都市ではないけれど、そのなかに建物がこれでもかというくらい密集している。それがすり鉢上の地形に並んでいるので、街全体がどでかいスタジアムみたいに見えて面白い。山の上の方は茶色い建物が並び、下の方へ行くにしたがって高いビルやいろどりも多様化してくる。
 ラ・パスといえば夜景といわれるが、それもわかる気がする。この街が暗くなって灯りをともしたらさぞかしすごいだろう。今日は昼間のラ・パスを一望したけど、ここにいるあいだに是非とも夜景を観賞したい。




世界最高の首都、ラ・パス。

 夕方からは同じ宿に泊まっている韓国人とペルー人をまじえ、夜遅くまで話をしていた。36歳の韓国人は日本のアダルト映像をインターネットで拾ってくるのが趣味らしく、日本語の卑猥な言葉を連発して喜んでいた。22歳のペルー人はここラ・パスで睡眠強盗に遭ったそうで、暴行されたあげく、サイフや携帯をすべて盗まれてしまったらしい。

 街で会うボリビア人はみんな優しくて気さくな人ばかり。それでも悪い奴はいるようで、強盗や窃盗にあう観光客はあとをたたないそうだ。スペイン語を話せるペルー人がやられたのだから、日本人のこちらはよほどの注意が必要だろう。
 ラ・パスはなかなかいい街なので、被害に遭わないように注意して、しばらくこの街を楽しみたい。
 

ロス・エロエス広場の石像


面白い韓国人とかっこいいペルー人
author:tiger, category:Bolivia, 18:51
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ラ・パスの夜景
日本を出発してから55日目
ただいま4カ国目
ボリビアのラ・パスにいます


 今日はラ・パスから20分くらいバスで移動した町、エルアルトの市場にいった。ここは毎週木曜日と日曜日に市場がでる。
 僕の好きなのは市場とスーパーマーケットとお土産物屋なので、楽しみに乗り込んだのだけれど、あいにくの雨。寒いしびしょびしょになるしで大変だった。

 市場の品物はかなり安い。ただでさえ物価の安いボリビアだから、考えられないような値段で売っている。靴やジーンズなどはアメリカからの救援物資を横流しにしているものもあるらしく、掘り出しものもあるという。

 衣類は一応そろっているので特に買う必要はなかったのだけれど、ブラブラ歩いているだけで楽しかった。特に面白かったのはDVDやCDをうっている店。もちろんコピーして売っているのだけれど、DVDが1枚5ボリビアーノ(75円)、CDが1枚3・5ボリビアーノ(52円)だから安い。
 DVDは日本のものも多く売られていて、「ドラゴンボール」「鉄腕アトム」「遊戯王」「もののけ姫」などのアニメーションはもちろん、モーニング娘。や浜崎あゆみのライブビデオ、日本のエロアニメーションも数多く売られていた。

 アジアではよくみかける光景だけれど、南米のボリビアでも売られていたことがちょっと嬉しい。やっぱり日本のアニメはすごいんだなあ。せっかくなので記念に「ドラゴンボール」のDVDを買っておいた。


あいにくの雨模様


今日の昼飯


「株式会社ウエダ」のトラックがボリビアで働いてました


子供はいつもカワイイ


うー寒っ。

 夕方は同じ宿に宿泊する韓国人3人と日本人会館の2階にある日本料理屋でカツ丼を食べた。久しぶりに日本食を食べて気分上々、宿に戻ったのが9時でまだ早かったので、タクシーで昨日行った高台に夜景を見に行くことにした。

 ラ・パスの景色は昨日のブログに写真をいれておいたけれど、今回はその夜景。これは昨日見た昼間の景色よりはるかにすごかった。町の灯りがほぼ電球で、暖色なのがいい感じ。いつまでもそこにいたい気分だった。こんな夜景を素敵な人と一緒に見れたらなあ……。



 
author:tiger, category:Bolivia, 18:56
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フォルクローレを堪能する
日本を出発してから56日目
ただいま4カ国目
ボリビアのラ・パスにいます


 ラ・パス3日目。今日の昼間は街をぶらぶらしていた。市場を散歩したり、乗合タクシーでサンミゲル地区に行ったり、屋台を食い歩いたり……。

 サンミゲル地区は高級住宅街で、これがボリビアかと思わせるような場所だった。欧米人が仕事の関係でこの地に居をかまえているのだと思うが、会う人会う人が上品で服装やたたずまいが違う。まるでアメリカを歩いているようだった。
 バーガーキングもあったが、セットで30ボリビアーノ(450円)もする。こんな場所がボリビアにもあったんだと驚かされた。

 今日のメインは夜のフォルクローレ。山田とI君が明日の朝にコパカバーナに旅立つため、最後の夜をちょっとリッチに締めることになった。
 フォルクローレとはボリビア音楽で、色々な楽器をつかって演奏する。「コンドル・パサー」(コンドルは飛んでゆく)は日本でも有名なフォルクローレだ。また、フォルクローレにはダンスもある。神聖な儀式などで神にささげるのが目的の踊りらしい。

 今回は宿から歩いて5分くらいの「ラ・カサ・デル・コルヒドール」というお店のフォルクローレを見に行くことにした。会場はさほど広くはないが、食事を食べながらステージでの演奏と踊り場をつかったダンスを存分に堪能することができた。
 この日お店にいたお客は僕らをふくめて3組しかおらず、少しさみしい感じだったが、ダンスの際には踊り子の女性に手をひっぱられ、一緒に踊ることができたし、演奏者7人も本当に一生懸命演奏してくれ感動した。
 演奏するメンバーはそれぞれ個性的で、まるでドリフターズのようだった。たて笛を吹くリーダーのいかりや長介を中心に、ギターの高木ブーやドラムの加藤茶など、それぞれ違う楽器を使いながらノリノリですばらしい演奏をしてくれた。
 
 異国の地の小さなレストランでギターや笛の音を聞きながら酒を飲む。なんて贅沢。フォルクローレは素晴らしい音楽だった。










長介。


ブー。

author:tiger, category:Bolivia, 18:59
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情報ノート
日本を出発してから57日目
ただいま4カ国目
ボリビアのラ・パスにいます


 ラ・パス4日目。
 今日は8時すぎに目が覚めた。起きてみると山田とI君はすでにいなくなっていた。朝7時半のバスで次の目的地に出発したのだ。

 昨夜はフォルクローレを見て宿に帰ると、ワインがまわっていたせいか、すぐに眠ってしまった。ちょっ声をかけてくれてもよいのにと思いながら、自分も声はかけないだろうなと思い、声をかけなくて有難うとも少し思った。まあ、次にどこで山田と会うかはわからないけど、一人になったことだし、とりあえずのんびりしよう。

 9時すぎに宿を出て朝飯を食いに行く。クリームシチューのようなものが入ったパンとマンゴジュース2杯を屋台で食べる。合わせて4ボリビアーノ(60円)。安い。
 そのあと郵便局にいき、切手を買って絵葉書を出す。これが1枚10・5ボリ(157円)とかなり高かった。4枚出したので合計42ボリも使ってしまった。これで2泊できるがな。
 たまたま郵便局で出会った海外協力隊の日本人の人に聞くと、この3月からいきなり値段が1・5倍にはねあがったそうだ。ボリビアは安いときいていたから騙された感じだ。


本日の朝食(ジュースは2杯)。しめて60円也。

 いったん宿に戻り少し休んだ後、両替所に行き、その足で昼飯を食いに行く。昼飯はチキンと焼きそばのセットで8ボリ(120円)。会計にいって20ボリ紙幣を出すと、これではダメだと言われる。

 やられた! ニセ札だ!

 両替所でボリ紙幣をもらったときに一応透かしは確認したのだけれど、よく見ると、ラインがはいっているべき箇所にラインが入っていなかった。20ボリもやられてしまった。これで2食は食えたのに。これで1泊くらいできたのに。
 まあ、よく考えれば20ボリは300円だからたいした出費ではないのだけれど、ボリビアレートに慣れてしまうと、これが痛く感じてしまう。

 2時くらいになったので、近くの日本人宿「サンタクルス」に「情報ノート」を見に行くことにした。情報ノートとは日本人宿にあるノートで、その宿に滞在した人がそのあと来る旅人のために、その都市や近くの都市の情報を書き残していくというノートだ。誰が始めたのかは知らないけれど、こんなノートを作っているのは日本人ぐらいではないだろうか。
 それだけ日本人の旅人が多いということもいえるし、日本人は日本人同士集まりたがるということもいえるかもしれない。
 別の言い方をすると、情報ノートを旅の情報源にして動くので、その情報をもとにして、また同じ宿に日本人が集まってくるという考え方もできる。
なんにせよ、現地情報が日本人によって書かれているのだから信頼できるし、役に立つ。情報ノートには、宿情報、美味い店情報、バスや航空チケットを安く入手できる方法から、危険な目に遭ったという報告まで、さまざまな情報が載せられている。

 僕が次に行こうと考えているコパカバーナは「地球の歩き方」にも情報が数行しか書かれていないので、ある程度の情報を仕入れておかないと、下手をすると危険な目に遭う可能性がある。泥棒の多い宿に泊まってしまったりとか、危険な地域に入ってしまったりするからだ。

 今はインターネットがあるのである程度の情報は入手できるけど、それにも限度がある。とくにボリビアの小さな町の情報とかになると、生の声にまさるものはない。旅の情報本はあまり格安情報を載せていないし、ネット情報もウソが多い。
 ちなみに僕はまだこの情報ノートに一行たりともペンを入れたことがない。というか、書こうと思ったこともない。時間的にも精神的にも、まだそんな余裕がないのだけれど、先人は事細かに情報を載せてくれている。偉大なる先人に感謝しなければ。

 情報ノートで情報を仕入れたあとは昨日いった市場にシューズを買いにいった。今はいている靴はサン・ペドロ・デ・アタカマでツアー用に急遽購入した安物の靴で、履き心地がかなり悪い。靴底がペラペラなので足にもかなり負担がかかる。
 この先この靴で旅を続けることはまず無理なので、物価の安いボリビアで買ってしまおうというのが狙いだ。
 値段は250ボリ(3750円)。270ボリをまけさせようとかなり粘ったのだけれど、20ボリしかまけてくれなかった。250ボリといえば、今泊まっている宿の10日分の宿泊費になるから最初はかなり迷ったけれど、この先のことを考えると絶対必要なものだし、ここより安く買える可能性はほぼないので、思い切って買ってしまった。

 これでこの旅3足目のシューズ。サンダルも3足目を使っているから、履物はこれで終わりにしたい。とりあえず両方ともいいものを購入できたことだし。


ようこそボリビアシューズ


さらばアタカマシューズ

 シューズに大枚をはたき、郵便に思わぬ出費をし、おまけにニセ札までつかまされたので今日の夕食は質素にすませた。
 ボリビアにいるとはいえ、あまり贅沢をしているわけにはいかない。明日からは少しサイフの紐をしめなければ。
author:tiger, category:Bolivia, 22:30
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ボリビアでプロレス観戦
日本を出発してから58日目
ただいま4カ国目
ボリビアのラ・パスにいます
 

 ラ・パス5日目。今日のメインはエルアルトで行われる市場プロレス。エルアルトはラ・パスのセントロから30分くらいのところにあり、木曜日には市場を見に行って雨にやられた場所だ。

 市場は木曜日と日曜日なのだが、日曜日にはプロレスをするという情報をきいていたので、わざわざラ・パス滞在を延長してこの日を待っていた。
 プロレスといえば、昨日、日本の友人からメールで残念なニュースを聞いた。なんとプロレス雑誌「週刊ゴング」が休刊になるという。中学時代からお世話になっていた雑誌だったので残念で仕方がない。

 残念ながら今日もあいにくの雨。木曜日より軽い雨だったのでなんとか試合はあるだろうとうと思って、とりあえずエルアルトに向かうことにした。
 市場のぬかるみのを歩くこと15分、市場の端にプロレス会場があった。てっきり屋外プロレスかと思っていたら、ちゃんとした体育館。しかも「スカイ・ハイ」(ミル・マスカラスの入場曲です)が流れていて、日本の小さいプロレス会場とあまり変わらない雰囲気だった。
 入場料は40ボリ(600円)。現地人は10ボリ(150円)なのだけれど、体育館に入場してみると、通された席はなんとリングサイド最前列の最高の席、おまけにポップコーンとジュースもサービスで付いていたので、かなりビップ待遇だった。ひな壇席もちゃんとあって、観客は300人くらいいただろうか、子供連れも多く、この町で数少ない娯楽を楽しもうと、試合開始をまっている。



 試合は全6試合。すべての試合で悪役と善玉が決まっていて、どの試合もレフェリーが悪役側の味方をするというプロレスだった。かなり前の全女のプロレスにちょっと似ているかもしれない。
 レスラーは民族衣装を着たおばちゃんから、忍者のかっこうをしてカンフーをこなすその名も「NINJA」、ガイコツの全身タイツを着たレスラーなどさまざまだった。
 全ての試合でいろいろな趣向をこらした盛り上げ方を用意してあって、興奮しながら、笑いながら、バカにしながら、十分に楽しんで観戦することができた。

 とくに面白かったのがレフェリーで、すべての試合でおいしいところをもっていっていた。観客からはブーイングの嵐、ポップコーンやジュースのペットボトルが観客からぶつけられ、観客に悪態をつきながら会場中を盛り上げていた。最後の試合では自らがマスクをつけて試合に登場、これにはさすがに意表をつかれた。彼こそが間違いなくこの大会のMVPだろう。


ボリビアのドン・キング


ボリビアのジャガー横田


「NINJA」。字が間違ってるがな。


プランチャー!

 隣に座っていたガキんちょが、真剣な目でリングを見つめている。善玉がやられるたびに立ち上がって声援を送り、悪役が近くにくるたびにポップコーンをぶつけて怒っている。会場の観客も数少ない娯楽を心から楽しんでいる。

 日本のプロレスも昔はこうだったんだろうなあと思いながら、時代の流れにさからえず、プロレス専門誌の休刊を余儀なくされる現状にせつなくなる。日本のプロレスも素晴らしいのだけれど、目のこえたファンを喜ばすためにショーマンからストロングスタイルに移行し、格闘技ブームに押されて最近は元気がないのだ。
 技のレベルとかは格段に日本のプロレスが上、プロレスファンは根強いので、なんとか日本のプロレスにも頑張ってほしい。

「プロレスは素晴らしい」
異国ボリビアのプロレスで、そう再確認させられた。


プロレスを見る子供の目は生き生きしていた
author:tiger, category:Bolivia, 22:33
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ラ・パス最終日
日本を出発してから59日目
ただいま4カ国目
ボリビアのラ・パスにいます
 

 ラ・パス6日目。今日がラ・パス最終日。明日の早朝のバスでコパカバーナに移動する。

 最終日だからといって、特にやることはなし。市場にいってフォルクローネのCDを買ったのと、両替をしたのと、バスのチケットをとったのと、屋台で飯を食ったくらい。
 同室になったカナダ人のお姉さんと話をして、今日は早めに床に入った。


「ドラゴンボール」DVDコーナー


メルカドネグロ(市場)


「マリオカート」や「テトリス」がありました


大道芸に黒山の人だかり

author:tiger, category:Bolivia, 17:04
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